空に浮かぶ星や月を 知ったのはいつ? [お散歩]
肌をかすめる風は突き刺すように冷たく、冷え切った空気に触れるだけで凍えそうになる真冬の夜。
それでも、澄み切った夜空に浮かぶ月と星の白い光を見つけると、そこだけ灯りがともったようにホッと心が温かくなり、凛冽な空気が身体中に沁みわたるようです。
受け皿のように横たわる月。このような月を「受月(うけづき)」と言いますね。「願いを受ける」ということで、この月に向かって願い事をすると、願いが叶うと言われています。
月に寄り添うように、そして月と一緒に私たちの願い事に耳を傾けるように、傍らには星が瞬いています。
写真では木々のシルエットが見えていますが、実はここは東京の中心部。皇居のお堀端なのです。
よ~く目をこらしてご覧いただくと、御堀の水面に、月と星の光が揺らめいています。
皇居の森と水面をひっそりと照らす月と星を見ていると、寒さも時間も忘れて、ずっとたたずんでいたい気分になります。
そのすぐ後ろは、おびただしい量の車が絶えることなく行き交う道路と、休むことすら忘れたように人口の光で皓々と煌めき続けるビルの群れ。身体を180度回転させるだけで、静寂と喧騒の世界を行き来できてしまう、不思議な空間。
どちらも、東京という街が見せる冬の表情です。
a walk in the park ~日比谷公園~ [お散歩]
宙組公演観劇前に、日比谷公園を散策してきました。
シーズンは少し過ぎていたけれど、それでも鮮やかに色づいた紅葉を楽しむことができました。
年末も押し迫った時期というのに、ここまで紅葉が残っているのは珍しいですね。でも、今年は紅葉をゆっくりと楽しむ時間もなかったので、待っていてくれたのかなぁ、ありがたいなぁと思いながら、ゆっくりと散策。
こちらは日比谷公園が開園した1903年からある水飲み場。当時は馬車の通行が一般的だった時代、馬も水を飲める高さに蛇口と水受けが設置されているのだそうです。
気の向くままに園内を歩いていたら、突然、視界が赤とオレンジ色に染まり、あまりのまぶしさに一瞬目を閉じました。
ビルの合間に隠れていく夕陽の光に照らされる紅葉。
春の桜は澄みきった青空と清冽な朝の光が映えるように思いますが、紅葉は、夕陽の儚げなのに鮮烈なオレンジの光が似合いますね。
オレンジの光と紅葉の朱に包まれて立ちすくみながら、「ああ、良かった、これで取り戻せた」と思いました。
季節を感じることもできず、ひたすら旅に出てはやるべきことをこなしていた今年の秋。秋がきたという実感も、冬が近づいているという実感もないままに日々を過ごしていました。
この時、無心になって紅葉をゆっくりと眺めることで、なんとなく自分の中にある時計の針がピタッと合ったような感覚になったのです。「体内時計」ならぬ「季節時計」と言っても良いのかな?
やっぱり日本人の中には、四季を感じる感覚が鋭く、それを求める本能が強いのかもしれませんね。
* * * * *
少し歩き疲れたので、園内にあるレストラン「松本楼」で一休み。
素朴で温かい雰囲気のクリスマスツリー。
実はこちら、「嵐にしやがれ」で大野さんが訪れ、「ハイカラカレー」を食したお店なのです。一度食べてみたいな・・・とは思っているのですが、この日はまだお腹いっぱいだったので、フレーバーティーとかぼちゃのプリンをいただきました。
「スィートロマンス」という名前のフレーバーティー。華やかな香りにうっとりです。かぼちゃのプリンもクリーミーでなめらかな舌触り。程よい甘さとかぼちゃの優しい風味にホッとします。
少し遅めの「秋」を満喫した1日でした。
蒼の光に揺れながら [お散歩]
碧がみちている~城ヶ島・安房崎灯台~ [お散歩]
城ヶ島でのお散歩は、もうしばらく続きます。前半のレポはコチラ。
大西洋の外海に面し、天然の海蝕崖が発達している城ヶ島の南岸一帯、特に赤羽根崎より東側は人も容易に入れない程の急峻な崖となっています。このためウミウやヒメウ、クロサギの繁殖地にもなっており、神奈川県の天然記念物に指定されています。
独特の岩礁を形成する海岸。
岩肌に刻まれた波紋も独特。
なんだか、全く未知の惑星に来たような錯覚・・・。
白い波しぶき。
これだけ、「自然剥き出しの海」と出会うのは久しぶりだったので、ちょっと圧倒されてしまいました。
岩礁からハイキングコースに戻り、さらに東へ歩いて行くと、城ヶ島公園の入口に出ました。
園内に咲いていたお花。夏を思わせる「朱」が印象的でした。
さすがに園内の歩道は舗装されていますが、ところどころに岩礁へ下りていける階段があります。
公園の先端からふたたび険しい階段で岩礁に下り立つと、小さな灯台にめぐり合いました。
安房崎(あわざき)灯台です。
高さ13メートルの無人灯台ですが、その光は約20㎞先の沖合でも確認できるそうです。
太平洋を渡る長い船旅を過ごしてきた船たちは、この灯台の明かりによって、東京湾の入口にさしかかったことを知るわけですね。
壁一面、真っ白のタイルで覆われていて、腰の部分がキュッとくびれているのがなんだかセクシーですね。きめ細やかな白い肌をした、スラリとした美女を思わせる風貌です。
くびれから下の部分はスカートのように裾が広がるような設計になっていて、ちょっと寄りかかるにはもってこいです。
灯台のドア。
満潮時や高潮時はまともに波をかぶるような場所にあるので、耐水・浸水防止構造になっているようです。
灯台の壁によりかかって、紺碧の海、岩に力強く打ちつける波の音、磯の香りを含んだ潮風、そして遠慮なく照りつける太陽の光・・・「夏の時間」を、思いっきり楽しみました。
灯台の白い壁によりかかって、直射日光を浴びながら海を見るという、いわば「天日干し」の状態で夏の空気を満喫。
もちろん、日焼けの心配もチラリと脳裏をかすめましたよ。けれどもその時はそれ以上に、海と空と太陽と風が作りだす「夏の空気」を、身体全体で感じたい、という思いの方が強かったですね。
おかげで、デコルテの部分がしっかり日焼けしてしまいましたけれども・・・。肌の他の部分よりほのかにきつね色になってしまったデコルテを見るたびに、青い海と夏の空を思い出すことができます。こういう「夏」を思い出させてくれる日焼けは、良いなぁ。
安房崎灯台のある磯浜から、城ヶ島公園へ戻ります。
振り返ると、潮の早い海に囲まれた、険しい岩礁の上に凛と立つ安房崎灯台の姿が、ひときわ美しく見えました。
あっという間でしたが、充実した真夏のプチトリップでした。
風に吹かれ行くだけさ ~城ヶ島~ [お散歩]
「海が見たい」。
突然そう思い立って、海にやってきました。
東京から電車とバスを乗り継いで約2時間。やってきたのは、三浦半島の先端にある城ヶ島。東京湾と相模湾、そして太平洋を一望できるところです。
京急三崎口から出ているバスに乗り、終点「城ヶ島」で下車。港の裏手にあるホテルで、ハイキングコースのマップをもらいました。
ハイキングコースと言いましても、きちんと整備された道があるわけではなく、岩肌の露出した磯浜や土の感触が伝わる山道を歩く、結構サバイバルな道のりでした。
でも、底まで透き通って見える海や、セミの大音量、波の音、熱を含んだ潮風・・・手つかずの自然をたくさん感じることができました。
1羽のトンビ。そのまっすぐな視線の先には、何があるのかな・・・。
波の形に洗われた、独特の岩肌。
樹と夏草で作られたトンネル。
人が1人、やっと通れるくらいの広さです。
この両側から、セミの鳴き声が大合唱となって空気を震わせています。生まれて初めて、「セミの声」に恐怖を感じたほどの、大音量。
こういう道を、しばらく歩き続けます。
すると、急に視界が開けて、潮風が吹き抜けました。
海と再会です。
ここで、ひとりのおじいさんと出逢いました。
横須賀から来られたその方は、ラジコンの飛行機を飛ばせるために来たのだとか。ひとしきりお話をして、道の説明もしてもらって、またお散歩を再開。
おじいさんの説明通りに歩いて行くと、海辺へ下りる小道を発見。かなり険しい道に注意しながら下りていきます。
また、崖の上から見るのとは違う海の景色が待っています。
「馬の背の洞門」と呼ばれている洞穴。
長い年月をかけて波や風雨によって浸食されていって作られる海蝕洞穴です。
「馬の背の洞門」を上から見たところ。
ふと振り返ると、赤と白の小さな飛行機が、青空にひらめいていました。
崖上には、先ほどお話したおじいさんの姿が、小さく小さく見えます。
大きく両手を振ってみると、それに応えるかのように、飛行機はひらりと翼をきらめかせました。そしてずっと、広い青空を気持ちよさそうに泳いでいました。
もう少し、城ヶ島でのお散歩は続きます。








