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『ラスト・タイクーン』 感想(4) [宝塚歌劇]


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亡き妻に生き写しの女性、キャサリン(蘭乃はな)と2人で会う約束を取り付けたモンロー(蘭寿とむ)。


パーティーの帰りでしょうか、セシリア(桜咲彩花)とワイリー(芹香斗亜)が出てきます。セシリアの手にはブランデー(←勝手にそう思っています)の小瓶。それをあおるように飲んでは、「モンローはどこに行ったのよ!」とワイリーに絡むセシリア。

どうやら嘘をつかれた事(←別に嘘はついていないと思いますがね、予定が変わっただけで)と、モンローが別の女性と踊った後に2人でクラブを出て行った事に相当苛立っているようです。

ワイリーは彼女を止めますが、セシリアはモンローとキャサリンの事を口にしたワイリーを瓶で殴りつけ、「それ以上言ったら、会社的に殺すわよ!私はパット・ブレーディの娘よ!その気になったら、あんたなんて!」と怒鳴りつけます。

…えーと…セシリアって、一応、重役の令嬢ですよね?そんな飲み方させる?そんな暴力的なことする?

そこに現れたのが、アイザック(柚香光)たち、モンローのユニットに属する若手スタッフたち。彼らは、ブロンソン(望海風斗)とともにユニオン(労働組合)結成を推進していました。

アイザックの挑発に乗ったセシリアは、「私だってスチームローラーには反対よ!」と言い返します。そこでアイザックは、ブレーディによって解雇された脚本家、マーサ(毬花ゆめ)を復職させるよう迫られ、売られたケンカを買うように承知してしまいます。

そう、先ほどのパーティで、マーサがブレーディに話しかけていたのは、この件についての事だったのですよね。もう、こういうのが後から後から判ってくるので、群衆のお芝居は目がいくつあっても足りません。ただでさえ蘭寿さんロックオンなのに。

いや~、それにしても若手スタッフくんたち、行動がちぐはぐですよね。「スチームローラーには反対だ!」とモンロー(上層部)に反感を募らせているくせに、結局上層部の力を利用しようって…。ユニオン推進派が一枚岩ではない、ということを伝えたかったのかな?





翌日。キャサリンとの待ち合わせ場所にやってくるモンロー。

世界の蘭寿とむファンの皆様、お待たせいたしました!「ガチで車を運転させて迎えに来てくれる蘭寿さん」、登場です!!

下手袖から上手盆セリまでですけれど、白いロードスターをね、蘭寿とむ本人の運転で動かすのですよ!

サングラスをかけてヒュイーンと車を運転させる蘭寿さん、文句なしのカッコよさ!!

時々、びっくりするくらいのスピードで飛ばしてくる時もあって(ほんのわずかな距離なのに)、そんな時は「時間が押してるのかな?」とか思っていました(笑)。

車から下りたモンローは、かけていたサングラスを外して胸のポケットに差すと、しばらく人待ち顔でたたずんでいます。

その場面もね、サッと外したりしないんですよ~!最初はちょっとだけグラスをずりさげて、瞳をのぞかせるようにしてから、スッと外すんです。このグラスから覗き込むようにして見せる眼差しがね~!!すでに皆さまご存知かとは思いますが、超~絶、イケメンなのですよ~~!!こういうちょっとした仕草でキュンキュンさせる蘭寿さん、本当に素敵です。

しばらくして、キャサリンが現れます。視界に人影が入ってきたのに気付いてチラッと視線を投げた後、それがキャサリンだと気付いて、「お待たせ」と言いながら向ける微笑みがすごく好き!

人目につかない場所に行きたい、と言うキャサリンを乗せて、モンローは車を発進させます。ここのエスコートも男らしくて優しくて、良いな良いなー☆(←私情)。そしてここでも、親指でちょっと鼻をさわる「俺ってイイ男だろアピール」が見られますので、お見逃しなく!

車に乗っている時に、モンローとキャサリンの会話が何気なくて、それでいて何とも言えない甘さが漂っていて好きです。このわずか時間で、2人の心が一気に近づいたような感じがします。

モンローが連れてきたのは、海辺に建設中の家。骨組みが出来上がっただけで、家らしい面影は何もありません。


そこは、ミナと住むために建てていた家でした。発展途上の関係のモンローとキャサリンではありますが、亡き妻と暮らすつもりだった家に連れてこられては、モンローは自分にミナの面影を重ねている…と、キャサリンが感じてもおかしくはありませんよね。

ここの場面は、とにかく2人の会話のひとつひとつが甘くて、優しくて、恥ずかしくて、赤面です。

モンローの「でも今は、君を見ている」の言い方も反則ー!!今まで笑っていたのに急に真顔になって、「君を見ている」って言われたら言われたら!うきゃー!!(←落ち着け先は長い)

「その先はたいしたことない」と言う時の蘭寿の表情と眼差しが、穏やかで、優しくて、甘くて…。すごくすごく好きな一瞬です。

2人がそれぞれの身の上を語るデュエット「From...to Hpllywood」は、2人の心が近づいていくのがわかって、すごくすごく好きなラブソングです。モンローはニューヨーク、キャサリンはロンドン、生まれも育ちも全く異なる2人が、様々な境遇を経てハリウッドにたどり着き、そして出会った…。

それはまるで、学年もキャリアも全く異なりながら、花組という場所で巡り合った蘭寿と蘭乃のカップルの事のようでもあり…色々な想いが重なります。

夕暮れ時になり、そっとモンローの背中を抱きしめるキャサリン。ここのモンローの、何とも言えない表情が本当に好きです。久しぶりに感じる「恋する感覚」に戸惑っているような、ためらっているような。

「まるで映画の登場人物になった気分よ」と言うキャサリン。そんなキャサリンの手をほどき、真っすぐ彼女を見つめて、「僕だったらこうする」と、口づけるモンロー。

…やっと!やっとですよ皆様!!やっと「ラブシーンに向いている男役」(笑)、蘭寿さんの真骨頂きましたよ!!長かった…ここまで長かった…(←本音)。

赤面するはずのキスシーンですのに、見終わった後は、「今日も佳き日であった…」的な満足感が心に広がるのは、いったい何故でしょうか(笑)。





夜のハリウッド。様々な欲望や業がうごめき、その闇に飲み込まれていきます。その様子を朗々と歌い上げるのは、英国人作家、ボックスレー(華形ひかる)。

ブレーディのオフィスでは、彼と秘書バーディ(華雅りりか)の関係が明確にされ、さらにフライシェーカー(瀬戸)とローズマリー(芽吹)の危うい関係をダンスで表現します。

えーと…ここは、フライシェーカーはローズマリーとの関係を打算的にとらえていたけれど、ローズマリーは本気になってしまった…という解釈で良いのかな?

とにもかくにも、この時の瀬戸と芽吹のダンスががエロいのですよ!!お互いにスーツだということが、さらにエロさを助長しています(笑)。

特に瀬戸くん!!ちょっとこの場面、彼から目が離せなくなってしまいました。

打算的なデュエットのラスト、ローズマリーがフライシェーカーの手を自分の首に回すのですが、彼はあっけなくその手を振り払って彼女を一瞥すると、一瞬だけ口許をゆがめて笑うのです。その後、いつもの淡々とした表情で、彼女を振り返ることなく、さっさとその場を立ち去るのです。

ちょ、なにあの鬼畜っぷり……!!!(戦慄)

私、最初にこの瞬間を目撃した時、思わず隣に座っていた方(←見知らぬ人)の肩をゆすって「ちょ、見ました?!あそこに鬼畜がいますよ!鬼畜弁護士がいますよ!!」って訴えたくなりました(笑)。

恐るべし、瀬戸かずや……!

彼は将来、花組のエロ担当兼鬼畜担当として客席を鼻血で染め、その名を馳せることになるであろう……。

フライシェーカーとの情事(?)の後、仕事に戻るローズマリー。この時、客席に背中を見せて髪を直す仕草を見せるのですが、この時に見せるうなじが色っぽくてエロくて、たまりません!お、おそるべし、スカイ・ナビゲーターズ…!!(震撼)

そこへ、セシリアがやってきます。若手スタッフと交流を持つようになったセシリアは、おそらく前場のマーサを復職させることについて父親ブレーディに相談に来たのでしょうが、就業時間が過ぎても働いている(というか何というかw)オフィスに憤慨し、ローズマリーの制止を振り切ってブレーディの部屋へずかずかと入っていきます。

そして目の当たりにしたのは、ブレーディとバーディの姿。慌てて飛び出してきたセシリアは、父親に対する嫌悪感と反抗心が頂点に。「最低だわ、嫌いよ!」と言い捨てて走り去っていきます。セシリア…気持ちはわかるけど、部屋に入る時はノックぐらいしよう…。

この後、セシリアを追ってブレーディが出てくるのですが、もうちょっと服装が乱れてても良いのに、と思った私は不埒ですか?(笑)せめて、シャツのボタンをもうひとつ開けて、ベストのボタンは全開にして欲しかった…(←世界が愛するみりお王子に、何を求めているのか)





様々な欲望と闇がうごめく夜のハリウッド。その中に、ブロンソン(望海風斗)もいます。撮影所でユニオン結成に向けて突き進む彼もまた、もうひとつの顔を持つ男でした。そのことに対して、自分でどうにもすることができない絶望といら立ちを歌う望海。やはり手堅く、そして巧い。

キャサリンが入ってきます。後方で車が走り去る音を気にしているのは、家の前までモンローに送ってもらったのでしょう。

家の電気をつけると、そこに疲れ切った表情のブロンソンがいます。

そう、キャサリンは、ブロンソンと暮らしていたのでした。けれどその生活は、すでに破綻していました。

ここの望海@ブロンソンの演技は、男の狂気と弱さが絶品です。

ブロンソンに抱きしめられて、モンローを思い出しながらも、芽生えていた彼への想いを断ち切ることを決意したキャサリン。

「忘れましょう…」と歌うキャサリンの後方に、車を運転するモンローの姿が重なります。

ここの蘭寿の表情が、何とも言えず絶妙なのです。

心を通い合わせることのできる女性と巡り合ったはずのに、その喜びや幸福感は微塵も感じられず、何かを躊躇しているかのような、自分の中に芽生えた気持ちをどう扱って良いのか計りかねているような……。

なぜか寂しげな、哀しげなモンローの表情が、心に突き刺さります。





自宅へ戻ったモンローは、執事から一通の手紙を受け取ります。車の中に残されていたと言う手紙は、キャサリンが書いたものでした。

ここで、キャサリンのモノローグ風で手紙が読み上げられ、背景の映写枠にキャサリンとミナ・デービスの姿が交互に映し出されます。まるで、モンローの胸中を表しているかのように。

この手紙の中で、キャサリンは自分はミナの代わりにはなれないこと、男と暮らしていることを告白し、モンローに別れを告げます。

蘭寿@モンローはこの間、舞台を移動しながら手紙に目を通しているのですが、「ある男の人と暮らしています」という文章で初めて手紙から目を離すんですね。

その一瞬の空白がまた絶妙で…なんでこんなに芝居が巧い人なんだろう…。

手紙を読み終えた頃、ミナの幻想が浮かび上がり、そっとモンローを抱きしめます。この時の、モンローの愕然とした表情…最後まで目が離せません。





撮影所では、日に日にユニオン結成の気運が高まっています。そこへ、彼らの代表としてニューヨークで共産党幹部(1920年~1940年代に台頭したアメリカ共産党の事だと思われます)と会談してきたブロンソン(望海)が登場。

共産党幹部から好感触を得たというブロンソンに、若手スタッフたちはいよいよユニオン結成へと走り出していきます。セシリアやワイリーも、この運動に参加します。

ここで、「スチームローラーの犠牲者」ということでザブラス(悠真倫)やライディングウッド(紫峰七海)が登場するのですが、ザブラスやボックスレーの証言により、それらが自分たちにとっては分の悪いものだと知った時の若手たちの不貞腐れた表情が印象的です。

そこに、ブレーディとモンローが駆けつけます。話し合いで決着をつけようと、モンローはブロンソンを呼び出します。ブレーディは集会メンバーの中に娘を見つけて激怒。娘を引っぱりだしていきます。その姿を、ワイリーが心配そうに見つめています。

モンローのオフィスで、ブレーディは怒りにまかせてセシリアの頬を打ちます。ブレーディからしてみれば、社内での自分の立場を危うくするような行動に出たのですから、激昂するのは判らなくもありません。けれど、この時、いちばん驚いてハッとしているのがモンローなのですよね。女性には優しいモンローです。

逆ギレに近い状況で、父親に反抗するセシリアを、モンローが諌めますが…セシリアの怒りの矛先は、今度はモンローに向けられます。

「どうして嘘をついたの!私の誘いは断ったくせに。パーティの後、あの女とどこに行ったわけ?あの女がミナ・デービスに似てたから?ミナはもういないのよ。私じゃ駄目なの?」

…えーっと…今、ここでそれを言う・・・?父親やモンローへの当てつけで、ユニオンに参加したようにしか聞こえませんし(実際そうなのでしょうが)、しかもそれが結果的には自分の身分を危うくさせるものだとも気付かない、「わがままなお嬢様」にしか見えません。

なんでこんな設定になっちゃったんだ、セシリア…。べーちゃん(桜咲)、気の毒…。

まぁでも、「私じゃ駄目なの?」と聞かれて、ぐっと言葉に詰まってセシリアから目をそらすモンローの表情の動きがとても好きなので良いとします(←定例パターン)。

しかし、ここでミナ・デービスの写真を見たブロンソンは、恋人キャサリンが逢っていた男がモンローだと見抜きます。

怒りに打ち震えるブロンソンに、協力を申し出るブレーディ。キャサリンが自分の恋人だとブロンソンに聞かされて、「そうか、気の毒にな」とあっさり言っちゃう明日海@ブレーディの言い方がツボです。絶対に気の毒だと思ってないでしょ、みりおくん(笑)。

こうしてブロンソンを引き入れたブレーディは、彼に金を渡してモンロー更迭を要求するストライキを起こすように仕向けます…。

みりお君とだいもん、同期コンビのわっるい顔(笑)に、ぜひともご注目下さい!


* * *


カーーーーーット!!本日は、ここまで。


次回、(たぶん)最終回・・・まで行くぞー!!


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『ラスト・タイクーン』 感想(3) [宝塚歌劇]


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場面は変わって、撮影所の廊下。イライラした足取りで脚本家のワイリー・ホワイト(芹香斗亜)が出てきます。どうやら、モンロー(蘭寿とむ)に書き直しを命じられた様子。

上手袖からブツブツ言いながら出てくるのですが、芹香は毎回「これのどこを書き直したら良いって言うんだよ、くそっ」とか、「もう、これで何回目だよ」とか、「やっぱり火事の場面は縁起が悪かったかなぁ」(←前場が火事の場面)等、さりげなくアドリブを変えていました。

いくつかパターンを準備しているのだと思いますが、そのパターンの多彩さには脱帽!お芝居が好きなんでしょうね。

そこでちょうど、セシリア(桜咲彩花)が行き合います。モンローから3度目の脚本書きなおしを命じられたと愚痴をこぼすワイリーに、「それだけそのシナリオにこだわってるって事でしょ」と答えるセシリア。この台詞を聞いた時は、モンローの映画作りに理解を示しているんだなぁ~と思ったのですが…。その後がね~…。

演出家によるセシリアの人物造形が、私はちょっと納得できなくて…。

後々いろいろと出てくるのですが、言動がどんどんちぐはぐになっていって、全く共感できないのですよ。それでも嫌にならずに観られるのは、セシリアを演じた桜咲の真摯な演技のおかげだと思います。

セシリアはモンローをパーティーに誘ったそうなのですが、仕事を理由に断られた様子。そこでワイリーが代わりにセシリアを誘います。大物プロデューサーの娘に対して「モンローみたいに自分のユニットが欲しいんだ」と無邪気に野心を言ってみせるワイリーですが、セシリアの事は、それ以上のものを感じているんだろうなと思わせる出来。

セシリアに軽くあしらわれたワイリーは、モンローによる「強硬手段(スチームローラー)」によってユニットを解雇されたライディングウッド(紫峰七海)に声を掛けられます。

ユニットから外されて、撮影所を去ることになったライディングウッドですが、幸い、他社のプロデューサーから声をかけられて、どうやら生活には困らないようです。

他社のプロデューサーの名前を聞いて、観客はそれはモンローのフォローだと気付きますが、勿論ライディングウッドは知りません。

ライディングウッドは、「お前も考えた方が良いぞ」と言いながらワイリーの肩を意味深にたたくのですが、紫峰はここのタイミングが一定でないのが気になりました。「お前も」のところで肩をたたかないと、意味を持たせられない台詞なのですから、うまくタイミングを合わせて欲しかったな~と思います。





場面は変わって、モンローと秘書ケイティ(桜一花)が撮影所の廊下を歩いています。歩きながら、モンローは昨夜の火事の時に出会った、亡き妻に生き写しの女性(蘭乃はな)の連絡先を調べるように依頼します。

「やはり警察に引き渡したのは失礼だった。お詫びがしたいんだ」と言うモンローの目がいつになく泳ぎ、手持無沙汰にネクタイを触ります。実は違う理由があって、それをケイティに悟られたくないのか、絶対にケイティと目を合わせようとしません。

これまで、人と話をするときは絶対に相手の目を見ていたモンロー。この時に限って、全くケイティの目を見ようとしないのです。この作品の中で、彼が初めて仕事の中で私情を見せた瞬間、かもしれません。

もう~、こういうところが蘭寿は本当に巧い!そして可愛い!!(←なぜそうなる)

ここで、ケイティが、モンローにある話を切り出します(←この時は、きちんとケイティの目を見るモンロー)。『千夜一夜物語』のカメラマン、ピート・ザブラス(悠真倫)が撮影所内で飛び降りた、と。

驚きのあまり、思わずケイティに詰め寄るモンローですが、命に別条なしと聞いてホッと一息。後で見舞いに行くと言い残して、彼は自分の戦場―重役会議に出席します。

ここの演出は大好きです!

盆セリが回りながら「後で会いに行くよ」とケイティに言い残していくモンロー。照明がいったん外れるのかと思いきや、蘭寿が装置の影に隠れるまで照明はずっと蘭寿を追い続けます。その中でキュッとネクタイを締め直す蘭寿の横顔の美しくて凛々しいこと。

いったん隠れたと思ったら、舞台中央に設置された大きな扉を両開きにしてモンローが会議室に登場。「お待たせいたしました」の一言も、シビレます!

白くて大きなテーブルには、すでに社長のマーカス(高翔みず希)やブレーディ(明日海りお)、フライシェーカー(瀬戸かずや)、モンローのアシスタント・プロデューサー、ボルビッツ(月央和沙)などがそろっています。

映画製作の方針をめぐって激しく対立するモンローとブレーディ。その様子を、他の出演者たちが歌とダンスで表現されます。

途中、瀬戸や月央ら、ピックアップメンバー4名がテーブルの上でダンスを踊るのですが…テーブルの上に土足で上がるのはどうだろう…と思ってしまうわたくし。

モンロー追放を画策するブレーディは、モンローのユニットから提出されたという要求書を突き付けます。そこには労働時間の厳守、最低賃金と地位の保障、そして労働組合(ユニオン)の結成を認めること―が書かれており、他の重役たちは騒然とします。

ちらっと調べただけなのですが、この舞台の時代設定である1935年は、アメリカ合衆国で全国労働関係法(ワグナー法)が制定された年なのですね。

この法律によって労働者の最低賃金、最高労働時間、労働者の団結権と代表者による団体交渉権を保障し、不当解雇、御用組合、差別待遇が禁止されました。また雇用主による不当労働行為(労働者の団結権や団体行動の自由に対して、使用者が侵害または干渉などの妨害行為を行うこと)の禁止を規定しました。

その背景があったからこそ、モンローのユニットから出たというユニオン結成の要求に、重役たちが一様に凍りついたのですね。まだ制定されたばかりだからこそ、先が読めないことに対する恐怖もあったことでしょうし。

モンロー、重役たちの衝撃を表現するかのように、上手で月央、下手で瀬戸と夕霧ら(かな?)が「そんなことは断固許されない」と踊るのですが、この場面のよっち(月央)が、めっちゃカッコいいです。

同じく踊る瀬戸もめっちゃカッコいいのですが、いかんせん下手端の蘭寿さんからかなり離れた場所で踊っているので、オペラでも目視でも捉えることができません。どうにかしてください生田先生(←今更言われても)。

ブレーディとフライシェーカーはこれを機に、一気にモンローを潰そうとしますが、モンローの強気な態度は崩すことができませんでした。

ここの、瀬戸@フライシェーカーの演技も要チェックですよ~!モンローが「必要ないなら、僕を切れば良い」と言った瞬間、その背後に立っているフライシェーカーはかすかに口許をゆがめて笑い、ほんの少しガッツポーズを作るのですが、次の瞬間、「僕以上に利益を上げた人間がいればね」とモンローに言い放たれて、ものすごい憎々しい顔で彼を睨みつけるのです。もう少しだったのに、残念だったね、瀬戸くん!(笑)

結果的に、マーカス社長はモンローの主張を認めます。これまで両手にポケットを入れてどや顔しまくっているモンローが、社長から声をかけられた瞬間にシュッと手をポケットから出すのが可愛いです(笑)。

モンローを追い詰め切れなかったブレーディ。彼はモンローにこう言います。

「会社からもスタッフからも必要とされなくなれば、映画を作ることも出来なくなる」。

その言葉を受けて、ブレーディの目をまっすぐ「肝に銘じておくよ」と答え、ニッと笑った後、さっさと会議室を出ていくモンロー。

この時の、「肝に銘じておくよ」の言い方と笑い方が、ふてぶてしいったらありゃしない!!でもカッコいいったらありゃしない!!(笑)

その後ろ姿を見送って、ブレーディは歌います。

もともと、モンローに映画作りを教えたのは、ブレーディでした。しかし「映画の神に愛された」モンローの天才的な才能や手腕はあっという間にブレーディを凌駕し、自分よりも遥か高みー「タイクーン」としての地位を揺るぎないものにしている…そのことに、ブレーディは激しい嫉妬心を抱き始めていたのです。

ここのソロは、東京公演になってからより凄みが増してきました。どんどん良くなっています。

東京公演では、歌の終盤で、最後のフレーズを歌いだす前に、ブレーディが手に持っている煙草を吸って煙を吐き出す…という演出が新しく加わりました。いったん吐き出した息をわずかな間で再び吸いこんで歌いだすなんて、息継ぎ難しいだろうなぁ、しんどいだろうなぁ…っていたら、中盤には元の演出に戻っていてホッとしました。

いくらカッコいい仕草だとは言え、演じるのは役者ですからね。「自分が見たいから」「カッコいいだろうから」という理由だけで演出をつけるのではなく、役者のしやすいように添って進めていくのも演出家の手腕の見せ所だと思います。

生田先生に思うのは、「自分が見たい光景」が、実際に舞台で観客に違和感を感じさせることなくできる光景か、出演者に負担なく見せることのできる光景かをきちんと見極める力をつけていただきたいな、ということでしょうか。そして、「見せ場」というのは、小手先の演出や豪華な装置や小道具、舞台機構を駆使すれば作り上げられるというものではない、という事も。





場面は変わって、ピート・ザブラス(悠真)の病室。ケイティ(桜)の案内で駆け込んでくるモンロー。この時、モンローがケイティの背中を軽く叩いていくのが、きちんと感謝の気持ちが籠っていて素敵です。

突然のモンローの登場に驚くザブラス。彼は、2年前から仕事を干されていたのでした。「視力が落ちて撮影できなくなった」と聞いていたモンローですが、ザブラスはそれを否定します。ここで観客は、本当の意味で「スチームローラー(強硬手段)」を実行していたのが誰なのかに気づきます。

ブレーディの意図を見抜いたモンローは、サブラスの復帰を約束します。躊躇する彼を力強く励ますモンロー。

「覚えているよ。『千夜一夜物語』の、ミナのクローズアップ」

こう言いながら客席を見上げる蘭寿の瞳は、まるでクリスタルのように無垢で、純粋にキラキラと輝いていて…。もう、この舞台で、この瞳の輝きを見ることはできないと思った瞬間、胸が詰まりました。

ザブラスが復帰を決意したところへ、ケイティが一枚のメモを持ってきます。昨夜の女性の連絡先でした。「後で連絡してみるよ」と、今度はきちんとケイティの目を見ながら微笑むモンロー。・・・素敵・・・。

ザブラスに別れを告げて、さっそく電話へ走ろうとするモンローを、主治医ベーア(天真みちる)が呼びとめます。

検診を受けてくれ、と懇願するベーアに向かって、モンローは軽やかに問いかけます。

「良くなっているんだろう?…だったら、それ以上は望めないな」。

そう言ってわずかに微笑んでみせると、モンローはベーアの前から立ち去ります。

ここの微笑もね、本当に何とも言えない気持ちになります。あんな微笑みを返されると、苦しくなって、何も言えなくなってしまいますよ。

会話を聞いていたケイティの問いかけに、ベーアは低い声で呟きます。

「もう、良くなりようがないんだ。限界が近い」。





そんな会話を背に受けながら、モンローは女性の家へ連絡し、なかば強引に約束を取りつけます。ところが、実はモンローが電話をしたのは、エドナ(仙名彩世)。モンローの勘違いで、もうひとりの女性のところへ連絡してしまったのです。

この時、モンローは上手スッポン、エドナは下手スッポンで演技をするのですが、これがテニスのラリーを見ているようで、楽しいです。とか言いながら、わたくしの場合は蘭寿さんロックオンですが(笑)。





2人が再会を約束したのは、ハリウッド最大のショークラブ「ココナッツ・グローブ」で行われた脚本家協会のパーティー。若手の撮影スタッフとともに、セシリア(桜咲)とワイリー(芹香)の姿も見えます。そう、セシリアがモンローを誘って断られたといのが、このパーティーだったのです。

ここの場面は、見どころ満載!

まずは、彩城レア、和海しょう、羽立光来という本気の歌手陣による歌。真剣(マジ)でシンガーそろえてきています。

そして、シガレットガールのキュートな踊り!カワイ子ちゃん(死語)に目じりが下がりまくりです☆

そこへ下手袖(客席から舞台に向かって左側)より入ってくるのが、エドナと友人の女性、キャサリン(蘭乃はな/二役)。おお、ついにその時がっ…と心浮き立ちます。

時を同じくして、反対側の上手袖より登場するのが、ケイティを伴ったモンロー。モンローはしっかりタキシード、ケイティはクリーム色の上品なドレス。セシリアはモンローの姿を見つけて愕然とします。

この時、モンローとケイティがやはりパントマイムで会話をしているのが毎回毎回、可愛くて見飽きません。

① ある時は「どう?似合うだろ?」と言わんばかりに蝶ネクタイをピッピッと抑えるモンローに、「似合いますわ~☆」と言うようにジェスチャーをして見せるケイティ。

② ある時は、「君のドレスも素敵だね~」と言うようにドレスを指し示すモンローに、「覚えていませんの?昨年の誕生日にあなたが贈ってくださったものですわ」というようにジェスチャーをするケイティ、「Ah、そうだったゴメンゴメン」とでも言わんばかりに額に手を当てて大げさに身振りをするモンロー。

③ ある時は、ケイティに全身を見せて「どう?変なところはないかい?」と尋ねているようなモンローに、「完璧ですわ~☆」というようなジェスチャーをするケイティ、それに対して、「当り前じゃないか、僕はいつだって完璧さ☆」と言わんばかりにセットしたサイドの髪をなでつけるモンロー。それに対して、「そうでしたわね☆」と言うように、ニッコリと笑って人差し指を立てるケイティ。

…楽しい!楽しいぞ、モンローとケイティ!!ていうか、楽しいぞ、らんとむと一花ちゃん!!(毎回、そんな妄想を繰り広げている自分も楽しいです☆)

そして皆様、大変長らくお待たせしました!!

「なぜか突然、キレッキレに踊りだす蘭寿とむ」の時間がやって参りましたよ~!!

部下のボルビッツ(月央)に誘われて、最初は「仕方ないな」と渋々風だったのに、いきなり切れ味鋭く踊り出す蘭寿さん@モンロー。

とにかくカッコいい!!とにかく素敵!!とにかくほれぼれしてしまいます。

そこへ居合わせたブレーディやボルビッツ、フライシェーカーやワイリー、アイザックなども対抗意識を燃やして参戦し、タキシード姿のマジカッコいい男役の群舞が展開されます。

その中でも、ひときわ蘭寿のダンスは素晴らしいです。キレッキレなのに、ターンは軽やかで、天に上げた指先はしなやかで。余計な力がまったく入っていなくて、それでいて決めるところは決まっていて、本当に素敵です。

勿論、モンローに負けまいとギラギラさせながら踊る若手男役たちも見ものですよ~☆

そうそう、このダンスの間も、クラブのフロアのいたるとことで細かい芝居が続けられています。私がいちばんオススメなのは、少しセリ上がった壇のテーブルにいる、やはり「チーム秘書」。

最初はローズマリーとバーディが座っていて、ダンスの間にケイティがそのテーブルに合流するのですが、モンローのダンスにブレーディが加わった時から、バーディが立ち上がって、そのダンスが終わるまで、じっとブレーディを見つめているのです。

観客は、2人が恋愛関係にあることを後に知ることになりますが、知ってから改めて観ると、バーディの切ない視線に胸がキュンとします。

また、このダンスが終わってテーブルに戻ったブレーディに声をかけるひとりの女性。脚本家のマーサ(毬花ゆめ)ですが、ブレーディに向かって、何かを必死に頼み込んでいる様子。その理由は、後に判明します。

モンローが男たちとひとさし踊った後、エドナが声をかけてきます。彼女の顔を見て、自分が勘違いしたと一瞬で悟ったモンローは、失礼なくらい落胆します。

モンローが求めていた女性が、自分の友人であると見抜いたエドナは、キャサリンを引き合わせます。

ここの、モンローとエドナの会話も好きです。

モンロー、自分の勘違いだと気付いた時からエドナの顔を見ようとしなくなるんですよね。亡き妻の幻影を追い求めての失敗を恥じる気持ちと、エドナに落胆した様子を見せないようにと、ちょっと自分のことでいっぱいになるモンローの人間らしさが出ていて、好きです。

そして、キャサリンを一目みた時の表情。我を忘れて駆け寄ってしまい、思わずキャサリンがのけぞるほどに詰め寄ってしまうモンローが、かわゆす☆

ちょうどそこへタイミング良く(笑)、ダンスミュージックが。半ば強引にキャサリンをダンスに誘うモンローが、強引で素敵…☆

キャサリンは「踊れませんわ」と言って断るのですが、持っていたケープをエドナにさっと取られて、モンローの誘いを受け入れざるをえなくなります。しれっとケープを奪ってしまうエドナの顔も見ものです。

キレッキレでタンゴを踊るモンローと、彼のエスコートで強引にダンスをさせられるキャサリン。彼女から一瞬も視線を離そうとしないモンローの真っすぐな瞳に、キャサリンもつい惹き込まれて…という場面が死ぬほど好きです。あんなに真っすぐ情熱的に見つめられたら、私ならそのまま抱きついて離しません!(←迷惑)

モンローが女性を踊る姿は珍しいらしく、ブレーディはじめ関係者の注目の的に。もちろん、セシリアも見ています。

「あの女は誰だ」と呟くブレーディに、ヴィヴィアン(華耀きらり)が答える「彼が踊るんだから、”ダイヤモンド・ガール”よ」という台詞が好き!ちなみにきらりちゃん、ここでは『カサブランカ』で野々すみ花が着ていたドレスをまとっています。このドレス、好きだったんだ~☆

ヴィヴィアンに連れられてタンゴを踊りながらも、キャサリンがミナに似ていることに気づき、「ちょ、あれ、あれ、ミナ・デービス!ほら、見たか?ミナ・デービスだぞ!」と、ヴィヴィアンに教えようとしているブレーディのあわあわっぷりがかわゆす(笑)。

そして、ワイリーに誘われてタンゴを踊りながらも、視線は決してモンローから離さないセシリアにも注目です。この世代の女子の一方的な想いって、一途だからこそどこへ暴走していくか分からない危険を秘めていますよね。

ダンスが終わった後、なおもモンローは強引にキャサリンに声をかけ続け、2人だけで会う約束をします。

この場面は、モンローとキャサリンが銀橋を歩きながら進められ、その間に本舞台では盆セリが回って場面が転換していきますが、ここでも最後の最後までお芝居している出演者にも釘付けです。

特に「チーム秘書」(←やっぱり)。

というか、あまりに色々な場所で色々な展開がありすぎて、仕方なくチーム秘書をロックオンすることにしたのですが…。毎回、やっぱり色々なことをしている3人が好き!仕事の上ではぎくしゃくしているかもしれませんが、やはりこういう時には同じ職務に就いている者同士、打ち解けるのでしょうね。

見たところ、いちばんのおしゃべりは、やはりケイティ。ローズマリーは酒豪&ヘビースモーカーらしく、いつもシャンパンをたくさん飲んで、煙草をふかしています(笑)。ワンショルダーのドレスが、いかにもハンサムウーマンといいた風情。バーディはいちばん控え目で、いつも2人のおしゃべりを微笑んで見つめている風情。

一度、ケイティが、2人に向かって、両手で大きな山を作って、波のようにうねうねと動かしていることがありました。な…何をしていたんだろう…。あれか、「象を飲み込んだウワバミ」の話でもしてたのかケイティ…。





モンローを踊ったことで人々の注目を集めてしまい、いたたまれなくなってクラブを飛び出たキャサリン。勿論、モンローは彼女を追いかけます。

この場面は、男と女のお洒落な駆け引きのようで、素敵です。今までにぎやかだった雰囲気が、夜風に吹かれたような静謐さを取り戻して、その中でやり取りされる会話。

「そう簡単には逃がしませんよ」という時のモンローの言葉と仕草がカッコよくて気絶しそうです。

それまで、つい彼女の腕をつかんでいたのに、「逃がしませんよ」と言うところで、あえて手を離すんですよ。逃げられるものなら逃げてみなさい、とでも挑発するかのように。またその時の蘭寿の視線が、熱くてね~!私なら「逃がさないでください!」って自ら腕を差し出すわ~☆(←あほ)

蘭乃@キャサリンの、「きっと幻滅させてあげるわ、タイクーン」の、「タイクーン」の言い方も好きです。この瞬間に入る効果音も好き。何かが確実に始まった、と思わせる、音の繰り返しが。

キャサリンと会う約束を取り付けたモンロー。銀橋を戻って、下手袖に入る時の笑顔が印象的です。再び何かを取り戻せるかもしれない、そんな期待に満ちた微笑み。


* * * * *


カーーーーッット!!

今回は、ここまで!

が…がんばれ私…!


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『ラスト・タイクーン』 感想(2) [宝塚歌劇]


感想(1)はコチラから。


悲劇的な事故で妻である女優のミナ・デービス(蘭乃はな)を喪ってから3年。かつてはハリウッドのタイクーンと賞された映画プロデューサー、モンロー・スター(蘭寿とむ)を取り巻く状況も、少しずつ変化が訪れようとしています。

モンローのオフィスには、亡き妻ミナのスチール写真が今でも飾られています。この写真が後半、モンローの地位を大きく揺るがすきっかけとなります。

そこへ、脚本を書かせるために英国から招聘した小説家ボックスレー(華形みつる)と脚本家のワイリー(芹香斗亜)、ジェーン(遼かぐら)がすごい勢いで入ってきます。ボックスレーとワイリーは、モンローのユニットのやり方に不満がある様子。どうやらモンローは、ひとつの作品を作るにあたり、3人の脚本家を競わせているようです。

「それが僕のユニットのやり方です」とモンローはボックスレーに人差し指を突き出して言うのですが、この時にジェーンもモンローの真似をしているのが密かなツボ。ジェーンを演じた遼かぐらは台詞こそ少ないものの、どんな時でも完全にジェーンとして舞台に立っていたのが印象的でした。

秘書ケイティ(桜一花)との何気ないやり取りの数々が、この芝居でいちばん好きでした。朝日の射しこむオフィスでの会話も好きです。

モンロー「なんで僕は映画を作り続けているんだ、辛い事ばかりなのに」

ケイティ「らしくありませんわ、弱音を吐くなんて」

モンロー「弱音じゃないよ、本音だよ」

ケイティ「(少し笑って)既に皆さん、お待ちになっています」

ここのやり取りが、本当に職業人、企業人としての自然さが出ていて、それでいて2人の関係性がよく表現された秀逸な場面だと思います。

それから、ボックスレーとワイリーの予定外の訪問に対応するモンローの後ろでさりげなく時計を気にしたケイティが、タイミングを見計らって「お時間が」とモンローに進言し、それにモンローが「ん」と応えるところも素敵。

「お時間が」と切り出すケイティのタイミング、作らない声で「ん」と応えるモンロー。芝居の枠にきっちりとはまっていながら、本当にナチュラルなんですよ~!

いっくん(生田大和先生)、こんなにいっぱいとむいちかを見せてくれて、ありがとう……!

モンローは映画撮影を見たことがないというボックスレーを、撮影スタジオへ案内します。



撮影所の8番スタジオでは、モンローが製作を手掛ける映画「椿姫」の撮影真っ最中。その様子が、カメラマン・アイザック(柚香光)、監督のライディングウッド(紫峰七海)、音声係のディック(水美舞斗)など若手を中心にダンスと歌で繰り広げられます。

ヒロイン・ヴィオレットを演じるのは、ヴィヴィアン(華耀きらり)。純白の豪華なドレスが、よく似合う!

相手役のアルフレード役を演じるのは、早くも二役目の鳳真由。ちょっとオネエ系な感じにキャラを作り上げていて、アルフレードを熱演しすぎて、きらりに「あつっくるしい!」と怒鳴りつけられているのがツボです(笑)。

このナンバーでは、映画制作の期限が迫っていること、小道具や衣装の予算が足りないこと、監督のライディングウッドが苛立っていて「スタジオが危機に瀕している」事が歌われます。

この曲中で、撮影ユニットのトップであるプロデューサーの指示は絶対であること、会社からの締め付けが厳しいこと、それらに耐え、時にかわしながらも良い作品を作ろうと意気込む映画技術者たちの情熱とプライドを、きちんと歌詞に盛り込むべきだったと思います。それらをひっくるめて、ひたすら「映画バカ、映画バカ♪」を連呼するだけでは伝わりません。

でも、ライディングウッドが「泣け!笑え!ライトを当てろ!」と歌う時に、センターにいる華耀と鳳がいちいちオーバーな表情演技をしているのが面白いです!「風を起こせ!」では華耀のドレスの裾を鳳がパタパタさせて、華耀がマリリン・モンローのポーズをするのが、めっちゃ可愛い☆

バタバタしているスタジオに、モンローがボックスレーを連れて出てきます。そしてこれまでの撮影分の出来を散々こきおろし、重要な小道具を外したライディングウッドを問い詰めます。

そこで重厚な音楽とともに登場するのが、モンローを敵対視するブレーディ(明日海りお)。うわ~、この登場の仕方、『ベルばら』でよく観る~!(笑)でも舞台奥から堂々と登場する演出が、ブレーディのふてぶてしい感じがよく出てる!

ブレーディは自分の秘書ローズマリー(芽吹幸奈)と会社の顧問弁護士フライシェーカー(瀬戸かずや)を引き連れています。うわー、上司も上司なら部下も部下だわー!めっちゃふてぶてしい顔してるわー!(笑)

ライディングウッドが、自分が所属するユニットの責任者であるモンローに相談もせずに小道具をカットしたのは、モンローよりも高い地位にあるブレーディからそのような指示を出されたためでした。

作りたい映画のためには全てを賭ける、その心構えで映画を作ってきたモンローと、あくまでもビジネスを割り切り、予算内での映画制作を主張するブレーディ。ここでも両者の立場は平行線です。

明日海は低くて良い声をしています。「おいモンロー、喧嘩をしに来たわけじゃないぞ」という言い方が、とても好きです。

モンローとブレーディが火花を散らしている間、秘書たちの間でも静かな葛藤が繰り広げられています。険しい視線でケイティを一瞥するローズマリー。その視線を受けつつ、秘書としての立場をわきまえてローズマリーに並んで立つケイティ。お互いに顔を見合わせることはないけれど、それぞれの上司を見守り、いざとなればサポートしようとする緊張感に漲っています。

ブレーディが去った後、モンローはその場でライディングウッドを自分のユニットから外します。

実は私が観劇したある日、蘭寿さんが珍しく台詞に詰まりましてね~。「レッド、これ以上撮らせるわけにはいかない、出て行ってもらう」というせりふだったのですが・・・

モンロー「…………」←ちょっと目が泳ぐ蘭寿さん

レッドほか「…………」←明らかにドキドキ

モンロー「……うぉいっ…」

レッド「はいっ」←思わず返事しちゃった(笑)

モンロー「……っもう…」

レッド「はいっ」←また返事しちゃった

モンロー「……おまえにまかせられないクビだーっっ!!」←珍しく棒読み

とにかく、詰まった台詞を思い出そうとしながら、それに近い言葉を繰り出さないと!って焦ったんでしょうね。近年まれにみる早口でした(笑)。

そんな蘭寿さんが…かわゆす…☆(*´艸`*)


突然の監督交代に、現場は騒然となります。そこに異を唱えたのが、撮影所スタッフのブロンソン(望海風斗)。えーと、彼は撮影所で何の仕事をしているのかは具体的には書かれていないのですが、おそらくユニットよりは比較的自由度の高い部署に勤務しているのかな、と思っています。…経理部とか?(←思いついただけ)

観客を満足させる映画を作るために最も大切なのはユニットの結束だと信じているモンロー。その結束を乱すような事をライディングウッドはしてしまったのですから、モンローにしてみれば当然の措置です。

しかし、3年とは言え時間は経過し、時代は移り変わっています。現場スタッフたちには労働者としての意識が強くなり、立場が上の者からの強引な手腕は不満を募らせる原因にもなります。

「俺が結束だ」。毅然と―現場スタッフには傲然と、に見えたでしょう―言い放って、スタジオを立ち去って行くモンロー。この時の横顔が、どこか頑なで…。まるでミナがいた時と同じようにふるまうことで、自分をその頃の時間軸に留めようと無意識にしているのかも知れない、そんな風にも感じました。

立ち去る時に、歩きながらさりげなくネクタイに手をやる仕草がとってもカッコイイのです!私はいつも、オペラでガン見です(笑)。

モンローの有無を言わせない強権的な対応は、当時「強硬手段(スチームローラー)」と名付けられ、労働者たちの不満の原因ともなっていました。それを目の当たりにした現場スタッフたちは、ついに怒りを噴出させ、ブロンソンの指揮のもと、ユニオン(労働組合)を結成する方向へ向かい始めます。

ここも望海を中心とする若手がメインの場面。迫力のあるコーラスと踊りは、事態が不穏な方向へ向かいつつあることを予感させます。

この場面で目立つのは、柚香光。リフトされた望海が「俺たちは奴隷じゃないと叫ぶんだ」と歌うその前で、腕をガクガクと二段階に分けてアクセントをつける振りがあるのですが、それを見るたびに、「あ、Angel Blackだ~、久しぶりだね~」と思ってしまう自分がいます(笑)。

※Angel Black・・・前回公演『愛と革命の詩(うた)―アンドレア・シェニエ―』にて、ゆずかれーくんが演じた役





モンローに対して若きスタッフたちの反感が募っていくのを、ブレーディたちが黙って見ているわけがありません。これを機に、彼はモンローを潰そうと画策を始めます。

下手花道でブレーディ、ローズマリー、フライシェーカーの3人が話すのですが、またここがわっるい会話でね~。ていうか、ブレーディをたきつけているローズマリーとフライシェーカーが、実はこの物語でいちばん悪人コンビだと思います。極悪スカイ・ナビゲーターズコンビ(笑)。←スカイ・ナビゲーターズについてはコチラへ☆

瀬戸かずや@フライシェーカーの「モンローを追放すれば、実権はあなたのものだ」という言い方、明らかに顧問弁護士としての範疇を越えていますからね(笑)。でも声が良いからうっとりと聴いてしまうのですよね~。あきら君、ええ声してはるわ~☆

そして、芽吹幸奈@ローズマリーの「会社での立場は貴方が上です」の言い方とか。くみちゃん(芽吹)、ブロンドの髪に切れ長の瞳がいかにもアメリカンなデキる秘書という感じで、ちょっと…踏まれたい…(←謎の性癖露見)。

そこへ、ブレーディの娘で大学生のセシリア(桜咲彩花)が帰省し、彼のもうひとりの秘書バーディ(華雅りりか)に伴われてやってきます。「お嬢様が帰っていらっしゃいました」という華雅の落ち着いた声で、それまで真っ黒な空気がどよどよしていた(笑)3人の雰囲気がちょっと明るくなるのもツボです。何ていうか、無理やり明るくしてみた感が(笑)。

ツボと言えば、ついさっきまでどす黒い表情と無駄にイケメンボイスな瀬戸@フライシェーカーの表情がやたら好青年風に一変するのがツボです!

さっきまで眼光鋭く「モンローを追放すれば……」とか言ってたくせに、セシリアに「お久しぶりです」と言う時には、やたら好青年な爽やかさを装った笑顔なの!でも、隠しきれない胡散臭さが漂っているの!(笑)

そんな、わかりやすく重役のお嬢さんに取り入ろうとしている(笑)フライシェーカーを、さりげなく制止するローズマリーがまたグッジョブです。セシリアにモンローの居場所を聞かれて「まだオフィスにおられるかと」と答える時の、ちょっとわざとらしく高く作った声とか、張り付いた笑顔とか。流石、90期!

大学で労働問題について勉強を始めたというセシリア。モンローに恋している彼女は、さっそく彼のオフィスを訪ねることに。「親の心子知らずだな…」とため息交じりに言う明日海の声、巧いです。そして、その横顔をチラリと見やるバーディの表情も。





モンローのオフィスでは、モンローがパラマウント社に勤める知人に電話をしています。

「優秀な奴だよ。監督としては…ね。」と話しているのは、先ほど自分のユニットから下ろしたライディングウッドの件。

ここで、モンローはただ自分の意に添わなかったユニットの人間をただ切るだけでなく、彼なりの方法でアフターフォローをしていたことを観客は知ります。けれどそれを知っているのは、観客と居合わせたボックスレーだけ。

いつも感心するのですが、蘭寿は「記号の演技」が完璧にできる人なのですよね。

上述の台詞、「監督しては…ね。」の「…」とか。「…」や「、」の中に込められた感情を芝居に難なく乗せることが出来るのです。今回はこの蘭寿の記号の演技をたくさん見ることができて、嬉しかったな。

小説家のボックスレーには、なぜ自分が脚本家として呼ばれたのかわかりません。そんなボックスレーに、モンローは「ストーヴの女」の話を始めます。原作本にも登場するエピソードです。

モンローとボックスレーの想像の中で「ストーヴの女」を演じるのは、乙羽映見(おとはねえみ)。

たった数分の出番ですが、ブロンドの鬘を何パターンか作っているようで、ある時はシニヨン、ある時はハーフアップなど、観るたびに楽しませくれました。素晴らしい娘役魂!「黒い手袋など、持ったことは一度もありません」という言い方も、しっとりと落ち着きがあって、それでていてミステリアスな色香を感じさせて秀逸でした。

「ある種の情景は想像力に訴えかける。だが、過剰な会話は想像力を固定する。」モンローのこの台詞、とても好きです。最近のお芝居は、台詞の量が多くて、観客に想像させる余地を奪っているような気が…でもそれは、観客が想像することをせず、わかりやすい芝居を求める傾向が強くなってきたからかも知れませんが…。

そこへ、先ほどのセシリアとブレーディ一行がやってきます。「今は娘のお守りだ」と言う明日海の言い方が、妻に早く先立たれ(と勝手に思っているのですが)、年頃の娘をどう扱っていいのか困り果てている様子が伝わってきて、束の間ほっこりします。みりおパパ、かわゆす♪

そこから突然、事態は急変。撮影所で火災が発生したとの知らせが飛び込んできます。オフィスを飛び出していく男性陣に合わせて盆セリが周り、撮影所のセットへ転換します。

この時、どうしても火災を表現する歌やダンス、赤い照明、スタジオの階段セットを昇り降りする蘭寿や明日海などに目を奪われますが、盆セリが回り切るギリギリまで演技を続けている「チーム秘書」(芽吹@ローズマリー、桜@ケイティ、華雅@バーディ)の動きにもぜひご注目ください。

この3人の中ではローズマリーが年長らしく、基本的には彼女が2人の秘書に指示を出します。ケイティには電話をするように、バーディは重役令嬢であるセシリアのフォローをするように、台詞無しで動作だけで指示するローズマリー。

モンローの机に置いてある電話を素早く取り上げ、受話器の向こうの相手に懸命に、冷静に、何事かを伝えるケイティと、その成り行きを見守るローズマリー。少し離れたところで、セシリアの肩から手を離さずじっと待機するバーディ。

やがてケイティの電話が終わると、さっと3人が円陣を作ります。ケイティが電話内容を伝えた後、3人それぞれの今後の対応と業務の役割分担を全員で確認してからお互いに頷き合い、セシリアを伴って移動する(=袖に入る)。

この3人の演技を見ていると、こんな風に、誇りと責任感を持って働いている彼女たちがいるからこそ、モンローもブレーディも、安心して自分たちの仕事に集中できるのだなと心の底から納得しました。





振りかかる火の粉を全身使って避ける蘭寿さん@モンローのカッコよさに不謹慎にも悶えているうちに、火災で全焼したのはモンロー製作の「椿姫」を撮影しているスタジオだという事が判明します。「8番スタジオ、全焼です!」と言われた時の蘭寿@モンローのわずかに歪む表情、注目です。

現場に到着し、「まだ使えそうな物をまとめろ」と言いながらダブルスーツの上着を脱ぐ蘭寿さんが超絶(メガ)男前です(私情)。

モンローに反感を持っているアイザック(柚香)は「指図すんじゃねえ」と食ってかかりますが、モンローに「今は揉めている場合じゃないだろ」と一蹴されて「クソッ」と憤っているのですが…そう言われて当然じゃね?モンローの言う通りじゃね?(←脚本の問題)

この時に、顔色ひとつ変えずに「被害総額を計算しろ」と指示を出すブレーディと、その指示を淡々と受け入れるフライシェーカーも印象的です。2人とも、ある意味でまともな企業人なのですよね。

そしてここで、モンローにとって衝撃の出会いが訪れます。

スタジオ倉庫の片隅に、撮影所のスタッフではない女性がいた、という報告を受けるモンローは苛立った声で「連れてこい」と命じます。スタジオの階段に現れた女性を何気なく見て、モンローは硬直します。

ミナ―ではなく、ミナに生き写しの女性、キャサリン(蘭乃)が、そこに佇んでいたのです。

このシーンは原作でもドラマチックに描かれていましたが、舞台でも印象的な演出がされていました。

スタジオのセットの、下手寄りの階段から下りてくる女性を、モンローは上手前から見上げる形になります。

2人の視線がぶつかった瞬間、ドラマチックな音楽とともに真っ白のサイドライトが女性の顔を照らし出します。一方、モンローは真上からサスライトで照らされます。まるで、天からの啓示のように。周囲の人物も、ストップモーションとなって、文字通り、モンローの中で「時間が止まった」かのような演出を果たします。

キャサリンはエドナ(仙名彩世)とともに、ほんの出来心で撮影所に来たようでした。

エドナ役の仙名は、たたずまいと言い、大げさな手振り身振りを交えながらちょっと甲高い声で弁解する様子と言い、アメリカのドラマから抜け出てきたかのような存在感です。

結局、キャサリンとエドナは警察に身柄を預けることになるのですが、そうと決まった時に、仙名@エドナが「ハンッ!」とわざとらしく一息ついて去って行くんですね。その「ハンッ!」が、また巧くて巧くて!きっと海外ドラマをたくさん見て研究したのだろうなと思います。

去っていくキャサリンの姿を目で追いながら、「もう一度彼女に会いたい…会って確かめなくては…」と呟くモンローを残して、舞台は溶暗します。

この直後、驚異の瞬発力で上手袖へ全力で走ってはける本気のらんとむダッシュもお見逃しなく!ちょっとだけ前かがみになって、両腕を振らずにぴったり身体の横にくっつけて、上手袖へ全力疾走する姿は、とっても凛々しくてフォームも美しいですよ~!

暗転しても気を緩めることなく、目を凝らして、「袖へはける時も全身全霊な蘭寿さん」をご堪能ください。


***


またもやカーット!!

だ…だめだ…書き上げられる自信がない…orz (←早くも挫折)


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宝塚歌劇花組公演 『ラスト・タイクーン』 感想(1) [宝塚歌劇]

ミュージカル『ラスト・タイクーン―ハリウッドの帝王、不滅の愛―』
~F.スコット・フィッツジェラルド作「ラスト・タイクーン」より~


脚本・演出/生田大和
作曲・編曲/大田健、青木朝子
音楽指導/若林裕治
振付/御織ゆみ乃、桜木涼介
装置/二村周作
衣装/有村淳
照明/笠原俊幸
音響/大坪正仁
小道具/下農直幸
歌唱指導/楊淑美
映像/奥秀太郎
演出助手/田渕大輔
舞台進行/青木文

参考図書/大貫三郎訳「ラスト・タイクーン」(角川文庫)


* * * * *


蘭寿とむが宝塚歌劇団花組トップスターとして最後に演じるのが、ハリウッドの黄金期とされる1930年代に天才映画プロデューサーとして名を馳せたアーヴィング・タルバーグ(1899-1936)をモデルとして書かれた、フィッツジェラルドの小説「ラスト・タイクーン」の主人公、モンロー・スター。

ここで、少しだけアーヴィング・タルバーグの説明をしておきます(出典はほとんどWikipedia)。

アーヴィング・タルバーグ(1899-1936年)は、1920~1930年代初期に活躍したアメリカの映画プロデューサー。「天才少年(The Boy Wonder)」の名をほしいままにし、適正な脚本を選定し、適正な俳優を選択し、最高の製作スタッフを集め、きわめて収益率の高い映画を製作する、といった特異な能力を発揮して数多くのヒット作を世に送り出しましたが、37歳の若さで夭折しました。

1939年、ニューヨーク・ブルックリン生まれ。高校卒業後、ユニヴァーサル・ピクチャーズニューヨーク支社に採用され、ユニヴァーサル・スタジオ社で伝説とされている撮影所創業者カール・レムリの個人秘書として勤務。聡明で粘り強い性格の持ち主だったようで、21歳の時には重役に名を連ねていたそうです。

1924年、ユニヴァーサル社からルイス・B・メイヤー・プロダクションズ社に移籍。その直後にメトロ・ピクチャーズ社との合併をはかり、同社はメトロ・ゴールドウィン・メイヤー社(MGM)となります。そう、長年アメリカ映画を牽引してきたMGM社です。

生まれつき心臓が弱かったタルバーグは、重度の心筋梗塞に苦しみながら、次々とヒット作を手がけていきます。

手がけた作品は「ベン・ハー」(1925年)、「メリー・ウィドー」(同)、「肉体と悪魔」(1926年)、「ラ・ボエーム」(1927年)、「ブロードウェイ・メロディー」(1929年)、「接吻」(1929年)、「マタ・ハリ」(1931年)、「グランド・ホテル」(1932年)、「椿姫」(1936年)、「チップス先生さようなら」(1939年)など、枚挙にいとまがありません。

Wikiのフィルモグラフィーを見ていると、見たことはなくてもタイトルは知っている映画も多くて驚きました。それもそのはず、タルバーグは存命中、自身が製作したいかなる作品にも自分の名前を記載することを拒絶していたそうです。彼は、このような言葉を残したと伝わっています。

「自分自身に与えるクレジット(信用)なんて、なんの価値もないよ」。

当時のハリウッドはスタジオシステム(大手映画会社が製作・配給・興行をコントロールすること)全盛期ですが、タルバーグは「単位生産管理計画(unit production management scheme)」の創設者としても知られます。このスキームによって、ハリウッドの映画製作は以前よりもさらに明確に「単位(unit)」に分けられ、プロデューサーや監督のなかにある一本の映画作品へのクリエイティヴな支配を拡大させました。

MGM創始者のひとりであったルイス・B・メイヤーはタルバーグの才能と成功、権力に嫉妬し、病気を理由に彼を他のプロデューサーに交代させます。タルバーグは1933年に復帰するものの、1936年、サンタモニカで人生を終えます。死因は肺炎、まだ37歳という若さでした。

モンロー・スターのモデルとされるタルバーグについて、少々長めに説明させていただいたのは、脚本・演出を担当した生田先生は、この作品を書く時、物語のプロットはフィッツジェラルドの原作に、主役モンローの人物造形にはタルバーグの生き方に強いインスピレーションを受けて、深く投影させているのではないかと思ったからです。

前置きが長くなりました。今回だけは、この公演だけは、千秋楽前に感想を書き上げたいと思います。


* * * * *


【あらすじ】

1930年代のアメリカ・ハリウッド。その並はずれた才能で多くのヒット映画を生みだしてきた天才映画プロデューサー、モンロー・スター(蘭寿とむ)は、その驚異的な手腕と才能から、「タイクーン(大君)」の異名をとっています。

ある大作映画のオーディションで、モンローはミナ・デービス(蘭乃はな)を見出し、彼女をヒロインに大抜擢します。ミナの主演映画『千夜一夜物語』は大ヒットし、その中で恋に落ちたモンローとスターは結婚しますが、直後にミナが事故死するという悲劇がモンローを襲います。

それから3年、モンローはミナの面影を心に残しながら映画製作に没頭する日々を送っていました。しかし、芸術至上主義のモンローの強引なやり口に、映画撮影チーム(ユニット)のスタッフたちは不満を募らせていき、ユニオン(労働組合)結成に向けて動き出していきます。

かつてモンローを育てたものの、彼の才能と成功に嫉妬していた映画プロデューサーのブレーディ(明日海りお)は、これを機にモンローを陥れようと画策を始めます。

ある夜、撮影所が火事に見舞われるという事件が起こります。その混乱の中で、モンローはミナに瓜二つの女性、キャサリン(蘭乃/二役)に出逢い、驚愕します。後日、あるパーティーでミナと再会したモンローは強引に彼女を口説き落とし、1日、一緒にいることを約束します。

最初はミナの面影をキャサリンに求めたモンローですが、彼女と過ごすうちに、次第に彼女自身の内面に惹かれていきます。しかし、キャサリンにはある秘密がありました。苦悩の末、彼女は1通の手紙を残し、モンローに別れを告げます。

撮影所では、モンローが率いるユニットのスタッフたちがついにストライキを起こし、モンローの更迭を要求します。人生を賭けてきた映画作りも、愛する人もその手から失われようとしている―。全てを失おうとしているモンローが、最後に手に入れた決意とは―。


【カンゲキレポ】

まずは開演アナウンスから。これまで何度も、蘭寿とむの開演アナウンスを聞いてまいりましたが、今回は低くて深みがあって、それでいてよどみがなくて、「完成形」だなと感慨深い思いに包まれます。開演アナウンスを聞いただけでうっとり・・・☆

あ、そうそう、ここで蘭寿さんが「いくたひろかず、さく、えんしゅつ」と言うまで、ワタクシ、生田大和先生のことを「いくた やまと」だと思い込んでいました。蘭寿さんが「いくたひろかず」と言った瞬間、「え?誰?いっくんじゃないの?」とまで思った勘違い野郎全開なワタクシ。

開演アナウンスが終わると、古き佳き映画のオーヴァーチュアを思わせる軽やかの演奏が始まります。そのメロディーに乗って、舞台に設置された「映写枠」(映像用紗幕)に、美しい女優のスチールが7~8枚くるくると並びます。

今回は映画業界が舞台のお話ですので、映像を使用する演出が多くあります。個人的には演劇に映像を多用する演出はあまり好きではないのですが、昔のフィルムのようにちょっと不鮮明な加工がされているので、その前に出る出演者の邪魔になっていないので好印象です。さすがいっくん(生田)、小池修一郎先生の弟子。

そして、ここに並ぶ女優ちゃん(←もちろん、花組が誇る最強娘役布陣)たちが、みんな可愛い~!

いちばん最初に登場するのが、休演中の娘役スター、花野じゅりあ。こうした形でも、きちんと公演に参加できて良かったなぁと思います。ありがとう、いっくん!

他の女優ちゃん達も、超カワイイ!!スチール写真のポージングがコケティッシュでキュートで、ひとりひとりがちゃんと「ハリウッド女優」になりきっていっています。

そんな可愛らしい女優のスチールが映写枠にバババっと並んだ瞬間、

「駄目だ!誰一人としてイメージと合わない。もう一度選びなおせ!」

女優のスチールが崩れ落ちるように溶暗し、一瞬の闇の中を一本のピンスポットが貫通し、革張りの椅子を照らし出します。

後ろ向きに座っていた人物がクルリと椅子ごと振り返ると、そこに座っているのは険しい表情のモンロー・スター(蘭寿とむ)!

かっちょいい!!しょっぱなからかっちょいい!!

登場の音楽も凝っていて、メリハリをつけてポーズを取るのですが、右手を上にかざすスピードが瞬速すぎて早くもらんとむ全開。そして、言うまでもなく、めちゃくちゃカッコイイのです!

この瞬速右手上げ、「シュパッ!!」と音が聞こえてくるぐらいの切れ味の鋭さなのですよ☆『カサブランカ』のヴィクター・ラズロを彷彿とさせる瞬速ぶりです。

照明がつくと、そこはハリウッドにある映画会社の撮影所。後方は階段から舞台が作られていて、その上に先ほどのスチールに映っていた女優たちがズラリと並んでいます。

本舞台にはモンローはじめ、アシスタントプロデューサーのボルビッツ(月央和沙)とモンローの秘書、ケイティ・ドーラン(桜一花)。ブレーディ(明日海)とその秘書、ローズマリー・シュミエル(芽吹幸奈)、会社の顧問弁護士、フライシェーカー(瀬戸かずや)など会社重役陣、そしてカメラマンのピート・ザブラス(悠真倫)などの撮影ユニットもいます。

モンローとボルビッツ、ブレーディとの会話から、社運をかけた大作映画『千夜一夜物語』のヒロインを選ぶスクリーン・テストの最中なのですが、どうもモンローには決め手となる女優が見つからないようです。

ここで女優陣→撮影所関係者→女優→モンローと歌い継ぎながら、場面状況やモンローの評判、モンローが求めるヒロイン像などが歌とコーラスで表現されていくのですが、その中でも色々なドラマがいっぱい生れていて、スリリングですごく好きです。

フレーズの間で一瞬動きが止まったりする演出も印象的です。

ブレーディを筆頭に、撮影所関係者たちが「天才の閃きに 振り回されて」「気取りやがって」と歌い踊るシーン、奥の舞台に上がったモンローに彼の秘書であるドーラン(桜)が駆け寄って行って、ファイルをとっかえひっかえしてモンローに見せているのがツボです。モンローに向ける表情も、とっても絶妙。

モンローの完璧主義に理解を示しながらも、滞った作業を円滑にするために努力をする有能な秘書、という風情。桜は下級生時代から蘭寿と組んで芝居をすることの多かった娘役です。その彼女が、蘭寿の最後の作品で、ある意味、蘭寿にいちばん近くにいる存在というのは、観客としても心強いし、ファンとしても嬉しい事です。

女優陣が「私をヒロインに選んで 何でもするから」と歌いながらモンローにすり寄る場面も好き。花蝶しほちゃんが人差し指で蘭寿の胸をついて「私を選んで モンロー・スター」と歌う場面は、とっても魅力的です。私なら選んじゃうな~☆(←誰も筆者の趣向は聞いていない)。

あと、同じくヒロイン候補の女優を演じる梅咲衣舞。モンローに寄り添って突き放され、「んもうっ」とふくれっつらをするところがラブリーです。

ヒロイン選びが思うように行かずにモンローは苛立ちが募るばかり、他の関係者たちには険悪な空気が広がるばかり。

ここひとつの場面だけで、作品作りに一切妥協はしないモンローと、映画をビジネスとしてとらえる(あるいは、とらえざるをえない立場にいる)ブレーディの対立、モンローに理解を占める人間と不満を持つ人間の対比が浮かび上がり、芝居の根幹を形成します。

モンローがヒロインに欲しいのは、「そこにいるだけで輝きを放つ、ダイヤモンド・ガール」。

「作り物の美しさになんか、価値はない」とモンローが呟いた時、大女優、ヴィヴィアン・コルベール(華耀きらり)が登場します。このタイミングでの登場なので、要するにヴィヴィアンは「作り物の美しさ」なのでしょう。しかし、これまでには見せない打ち解けた様子から、ヴィヴィアンの女優としての才能には一目置いているようです。

「誰になるかしら、あなたのシェヘラザード。決められなかったら、あたしが演るわ!」というヴィヴィの言い方が毎回とっても素晴らしいです。冗談とも本気ともつかない言い回しと、ハリウッドを生き抜いてきた良い意味の図太さ、そして誰にも真似できないオーラを感じさせて。

この後も、ヴィヴィアンは随所でお芝居の重さを和らげるような働きをしてくれます。きらり、ナイスアクト!

どうしても納得のいかないモンローがスクリーンテストを打ち切ろうとした瞬間、あるアクシデントが発生します。そのきっかけで、モンローはたまたま映画製作の手伝いに来ていたジェシカ・ハウエル(蘭乃)を見出し、ある直感を得ます。

「決めたぞ、彼女でいく」。

この一言で、撮影所は大混乱!ブレーディが異を唱え、モンローが反撃している間も、周囲ではみんな小芝居をしていて、目がいくつあっても足りません!

突拍子もない上司(モンロー)の発言にあわてふたいめて、ケイティに「どどど、どーしよ~」とすがりつくボルビッツ、「おい、どうなってるんだ、あんたの上司は」と言いたげにケイティに詰め寄るフライシェーカーとローズマリー。彼らひとりひとりに対して、冷静に対応するケイティ。ちゃんと表情が、ボルビッツに対応する時と、フライシェーカーに対応する時で演じ分けているのですよ。一花ちゃん、有能…!

今回、個人的にはこの「チーム秘書」の動きも見逃せなくなってきております(笑)。それぞれの上司につきながらも、ここぞという時には同僚らしく結束して働いている場面などもあり(それはまた今度)、生田先生、本当に細かく芝居を作り込んだなぁと感心します。

突然のヒロイン抜擢にあわてふためくジェシカに、「髪が駄目だ……プラチナだ」という蘭寿さんの顔がねー、ちゃんと「髪をプラチナにしたジェシカ・ハウエル」を頭の中で想像している顔で、めっちゃ好きです(笑)。

ジェシカが助監督(冴月瑠那)に連れて行かれた後、モンローはケイティに仕事の指示を出します。

モンロー「彼女の新しいプロフィールを作ってくれ」

ケイティ「ああ…名前はどうします?」

モンロー「…デービス…彼女の名前は、ミナ・デービスだ」

ケイティはそれを聞くと、人差し指を立てながらにっこりと笑って、ちょっとウキウキとした足取りで袖に引っ込みます。

ここのモンローとケイティのやりとり、実は大好きです。2人の関係性というか、長年ともに仕事をしてきて、モンローはケイティを信頼しているし、ケイティはモンローの性格や仕事ぶりをいちばん理解しているから、モンローのいちばん居心地の良い距離で仕事をしてくれるんだろうなぁとか、「安定した空気」が伝わってきて。

やっぱりそれは、蘭寿と桜の関係性だからこそ醸し出される空気なのだろうなぁと思います。


この後、ついに理想のヒロインを見つけた喜びをモンローが歌います。歌い終わった時に、小さくガッツポーズするのがすごくすごくカッコイイです☆



映画館、オリエンタル・パレス。モンロー製作、ミナ・デービス主演の映画、『千夜一夜物語』のワールド・プレミアです。

ワールド・プレミアの司会を演じるのは鳳真由。鳳は今回、このワールド・プレミアの司会者、映画「椿姫」の主演俳優、共産党員ブリマーという3役を演じていたのですが、どの役も違和感なく、そして雰囲気が被ることなく、それぞれの役をきっちり演じ分けていました。手堅い役者さんです。

白いドレスと衣装にターバンをつけた男役と娘役が歌い踊る中、映画関係者や出演者が次々と登場。主演俳優ロドリゲス役の天真みちる、登場のたびに花組ポーズなど男前ポーズを毎回繰り出してくされるので、ツボです。

そして最後に登場するのが、ヒロインを演じたミナ・デービス。ここで1曲歌います。

この映画には、ヴィヴィアンもメインキャストとして出ていたようで、ワールド・プレミアに登壇しています。ここもね、きらりちゃん、すっごい演技してますよ!

舞台奥の中央段上に設けられた舞台から登場する時は大輪の華のような笑顔を振りまくのですが(←投げキッスがとっても麗しい☆)、ライトが当っていない時は笑顔はありません。ましてや、ミナが歌っている時など、無表情。けれどまたライトが当ると、すかさず美しく微笑むのです。きらり…恐ろしい子…!

ここでミナ・デービスが、モンローと結婚したことを公式に発表します。それを受けて、上手花道から悠々とした足取りで登場するモンロー。

「おめでとう、モンロー!」という司会者の声を聞いて、うつむき加減で、ニヤリと微笑みながら親指で鼻をさわるモンロー。

ここの!ここの蘭寿さんがね!

「うつむき加減で、微笑みながら親指で鼻をさわる蘭寿さん」がね!

世界遺産級にカッコイイんですよーーーーーーーーー!!バンザーイっ!!

なにその、「俺ってイイ男だろアピール」!!そうよ、イイ男だから好きすぎて困ってるんじゃないの!!

さぁっ!さぁ、文化庁の皆さん!「うつむき加減でニヤリと笑いながら親指で鼻をさわる蘭寿とむ」も、富岡製糸場とともに世界文化遺産登録候補リストに載せて即刻提出するように!!

いったんはけてきたミナに「酷い人、1人で行かせるなんて」と恨み言を可愛く言われて顔がほころびながらも、「僕は裏方なんだよ」と言うモンロー。この言葉、先に紹介したタルバーグの言葉を思い出させません?

ブレーディの「君の勝ちだな」という言葉に対して、「いや、僕だけの力じゃないさ」というモンロー。ここで、彼が決して自分の才能だけを頼りに映画作りをしているわけではないという事に気づかされるのですが、ここはもう一言、製作スタッフへの気遣いの言葉があった方が、後の展開につながったのではないかと思います。

「君に見せたいものがある」からと、試写会が終わったら海に行こうと約束し、ミナの手を離して会場へ再び送り出すモンロー。この時、ミナの手を一瞬、ぎゅっと握ってから離すんですよね~。何なのかしらねこの男前な感じ(←なぜか苦情)。

ここでモンローは銀橋へ。主題歌「人生を賭けた夢」を歌います。

いかにもサヨナラ公演らしい歌詞とメロディー。「迷わず歩んだ 唯一つの道を」と歌いながら目の前に伸びる銀橋を見つめる時の、揺るぎのない眼差し。一瞬、芝居を忘れてしまいます。

1996年に踏んで以来、蘭寿さんは何度、この銀橋を渡ったのだろう…。

この時、役の状況としてはモンローは仕事でも、私生活(恋愛)でも絶頂にありました。「人生を賭けた夢」フルバージョンはクライマックスでも歌われますが、ここで歌われる時は、全てを手に入れた男の自信に満ち溢れ、ラストで歌われる時は全てから解放された清々しさに満ちています。

そうそう、ここで着ているタキシードは、黒地にストライプが入っているのですが、生地全体にラメがさりげなく入っていて、それがピンスポットに当ると絶妙な具合にキラキラ輝くのです。その中で蘭寿が動くと、まるで星の粉を振りまいているかのように見えます。

モンローが銀橋で成功を歌っている間、本舞台では『千夜一夜物語』の試写会が行われています。このために、ちゃんとカメラ撮影がされていて、スクリーンにはミナ・デービス演じるシェヘラザードと、ロドリゲス(天真)演じる王様がちゃんと映っております。最後は微笑むミナのクローズアップで「The End」。

このスクリーンの前に椅子が2~3列ほど置いてあって、そこで観客や関係者が映画を見ている風になっています。客席から見える座席に、ヴィヴィアン、ブレーディ、フライシェーカー、ボルビッツが並んで座っています。

ここでもね~、みんな(特によっち@ボルビッツ)細かいお芝居をしていて困るんですよ!(笑)

銀橋では蘭寿さんがカッコ良く自信満々に歌っているのに、試写会場では、みんな(特によっち@ボルビッツ)がちゃんと映画に対して芝居しているんですよ~。

特によっち(月央)が!よっち可愛すぎ!

映画の展開に、思わず身を前に乗り出してしまうよっち。もう、よっちってば、開演前に劇場のおねーさんから「身を乗り出してのご観劇は、後方のお客様のご迷惑になります」って言われてるでしょ!(←実話)

スクリーン上で物憂げに目を伏せる蘭ちゃん@ミナ・デービスを見て、「うわぁぁ、ねえねえ、どうなるのかな?どうなるのかな?」と、隣に座っている瀬戸くん@フライシェーカーに話しかけては、そのたびにあきら君からガン無視をくらうよっち。

よ、よっち…可愛すぎて震える…!そして瀬戸くん、鬼畜過ぎて震える…!!

「The End」の字幕が出てミナが舞台に登壇すると、真っ先に立ちあがって、ものすごい勢いで拍手を送るよっち。中央に向かって拍手をしようとして、身体が隣に瀬戸くんに傾きかけているのにも気づかず、両手をぶんぶん振ったり、盛大に拍手をするよっち。そんなよっちをガン無視しつつ、身体をわずかに傾けてよっちを避けている瀬戸くん。

見える・・・瀬戸くんの後頭部に「[むかっ(怒り)]」マークが見える・・・!よ、よっち、気づいて・・・!!(←手に汗)

隣に座るよっちのフィーバーぶりに心の底から迷惑そうながらも、ポーカーフェイスを保つ瀬戸くん。チラリと腕時計を見て、反対側に座るブレーディに何か話しかけると、2人でさっと席を立ってさっさと退出していきます。さ、さすが鬼畜顧問弁護士…!

あ、拙ブログにとりまして「鬼畜」というのは「男前」と同等レベルの賛辞ですので、悪しからずご了承ください。

ここの場面は、本当にね~、蘭寿さんにロックオンしながらも光速でオペラを前後させて、よっちと瀬戸くんの攻防を瞬時に確認する、という最大難易度を誇るオペラさばきが必要とされましたね~(←なんだその感慨)。

モンローが銀橋で主題歌を歌い終える頃、試写会も終わりになり、映画館から観客が満足した笑顔を浮かべて出てきます。

ここはうまく盆セリを使って、映画館の外と館内を巧く表現していたなぁと思います。

そこへ突然響き渡る、不吉なブレーキ音と衝撃音。そして、「ミナ・デービスが轢かれたぞー!」という誰かの叫び声。

ここの蘭寿の動きが、本当に好きです。

銀橋を渡って、下手端でブレーキ音を聞き、「ミナ・デービスが…」という叫びを聞いた後、上手へ猛ダッシュしていったところで、臨時ニュースの声が「ミナ・デービス死去」のニュースを読み上げ、がっくりと崩れ落ちるモンロー…という動きなのですが…

まず、ブレーキ音を聞いて、「ん?」という感じでちょっと顔を上げて、衝突音で立ち止まります。そして、「ミナ・デービスが…」という言葉でポケットからサッと手を出して、「轢かれたぞー!」という声を聞いた後、ちょっと間をおいてからハッとしたように駆けだして、「…道を開けてくれ…僕を通してくれ…ミナ…ミナ!」と口走りながら群衆をかきわけて走ります。

舞台の段取りで動かず、聴覚でとらえた言葉を、脳内で理解してから反応する、という人間の自然な動きをきちんと芝居の中でこなしているのです。蘭寿とむの、こういうところが本当に大好きです。

そして、久しぶりの「らんとむダッシュ」の鮮やかなこと!らんとむダッシュ、久しぶりに見られて嬉しい…(←不謹慎)。

ミナの死を知って、膝から崩れ落ちるモンローが、たまらなく素敵です。「…ミナ!」と叫んだ後、額に指を当ててよろめきながら闇の中に沈んでいくところも。なんというか、「ああ、蘭寿さんだな」って幸せになるのです。

* 

朝日の光が射しこんで、ハッとモンローは目を覚まします。秘書ケイティが、オフィスのブラインドを開けたところでした。

今は1935年。モンローは徹夜をしていて眠り込んでしまい、3年前の夢を見ていたのでした。

ここの、モンローとケイティのやり取りも好きなんですよね~。2人の間に流れる、揺るぎのない信頼感と安心感を感じて。


* * *


…と、ここでいったんカット!


うおおい、このペースでいって、本当に書き上げられるのか?!




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「歌劇 蘭寿とむサヨナラ特集」 2014年5月号 [宝塚歌劇]


 

レスリー氏の表紙&ポート、やっぱり好きです。

サヨナラポートは、まさかのゲリラ撮影(?)。最後の最後までチャレンジャーであり続ける蘭寿とむです。

明日海りおからの「送る言葉」・・・いえ、「誓いの言葉」に、思わず涙がこぼれました。ありがとう、みりお君・・・。


こちらも発売されました↓


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麻実れい講演会 「私と宝塚」 [宝塚歌劇]

2014年4月29日(火・祝) 日比谷図書文化館コンベンションホール 14:00

講師:麻実れい
(元宝塚歌劇団雪組トップスター)
聞き手:竹下典子

特別展「日比谷に咲いたタカラヅカの華」関連イベントとして開催された記念講演会に、元雪組トップスターの麻実れいさんが講師として出演されると知り、申し込みました。

先日の100周年記念イベント以来、「古き佳きタカラヅカ」の時代にも興味が湧いてきてしまった今日この頃。最近の密かなマイブームは、先日録画した『はばたけ黄金の翼よ』フィナーレを就寝前に見る事です(笑)。平みちさんの歌声がクセになる・・・。劇場上手の壁に手をついてたたずむ麻実さん、カッコ良すぎる・・・。

そんな折に知った、麻実さんの講演会情報。これはぜひ!と、申込みました。キャパ200名のホールは、満席!

定時になり、まずはスタッフの方による簡単な挨拶と講師紹介、注意などのアナウンスがあり、そのままスタート。拍手で麻実さんを迎えます。

・・・という段取りだったようなのですが、拍手が続いても、なかなか登場されません。あれー?

やがて、少しの間があってから、そーっとカーテンを開けて舞台と客席をのぞき込むようにして顔を出したのは、麻実さんと聞き手の竹下典子さん(笑)。どうやら、麻実さん達がスタンバイしている場所にはきっかけを出すスタッフの方がついていなかったようで・・・。

自分たちでカーテンを押し広げて、こちらの様子をうかがう麻実さんと竹下さんの姿が、とってもキュートでした☆

講演会は、麻実さんと竹下さんのトークショー形式で進行。1時間30分、麻実さんの子ども時代のお話から宝塚時代、そして今の女優人生について、みっちりとたくさんお話を聞くことができました。

たくさん面白いお話はあったのですが、こちらでは宝塚時代のお話を中心に書き留めておきます。


* * * * *


今回の講演は、麻実さんが千代田区のご出身ということから実現したとか。あ、ちなみに麻実さんと私、同じ誕生日なのですよー!(←自慢)

神田明神に近い「刀剣金具製造業」(By麻実さん)、いわゆる鍔(つば)など、刀剣の装身具を製造する職人の家の三女として生まれた麻実さん。出産の際、産婦人科の入口で助産師さんから三人目も女の子だと知らされたお父様は、がっくりして顔も見ずにお家に帰られたそうです。

職業柄、跡継ぎをどうしても・・・という思いだったのでしょうね。お父様はあまりに落胆されてしまい、命名もせずにいたため、神田明神の宮司さんが見かねて、「親孝行だけはするように」という意味を込めて「孝子」と名付けられたのだそうです。

幼い頃から興味があり、バレエを習っていた麻実さん。高校卒業後の進路に悩んでいた頃、長姉に薦められて宝塚音楽学校を受験したそうです。本人は、「勉強しなくて良いんだから、ラッキー♪」ぐらいの考えだったとか。

受験の思い出は、とにかく桜が満開で、とても綺麗だったとの事。それで心が晴れ晴れとした気分で、気分良く試験も受けられたのだそうです。

麻実さんいわく、「自分は宝塚を全く知らずに受けたし、全くプレッシャーがなかった。けれど、受験会場に入った瞬間、『あ、私、受かるわ』と思ったんです」。

それまで宝塚を観劇した経験もなく、合格後、初めて『華麗なる千拍子』を観たのだとか。

音楽学校時代は、とにかく「遊び呆けていた」そうです(笑)。そのようなお話は、大スターさんの逸話として聞くこともありますが、麻実さんのはもう、筋金入り!!ちょっとまさか、そんなことまでできたの?!とこちらがハラハラするようなお話ばかり。

「もう時効」として、お話してくださったのは・・・

①音楽学校の2年間、演劇の授業で台詞(言葉)を発したことがない。なぜならば座高をものっすごく低くして、先生に見つからないようにしていたから。

②当時、音楽学校のバレエ教室には大きな柱があった。その陰に入ってしまえば、先生には見つからない☆

③当時、音楽学校の寮は使用電力量が決められていた。けれど夜中にお腹が空くので、電気ポットを廊下のコンセントに差してお湯を沸かし、インスタントラーメンを食べていた。そのたびに寮長さんに見つかり、何度電気ポットを没収されたか覚えていない。

④よく夜遊びに行った。同期生に頼んで1階食堂の通用口の鍵を開けておいてもらい、帰りはそこから入った。

⑤昔、京都の先斗町にお座敷ディスコ(?)があり、コカ・コーラ一杯で徹夜で踊りまくり、翌朝の始発で寮に帰った。

⑥当時、宝塚線はまだ単線で、大きな声で「待って―!」と言ったら待っててくれた。


・・・ここまで聞いた時、竹下さんがポツリと一言。

「・・・音楽学校の思い出って、それですか?・・・極悪人じゃないですか。」

会場、大爆笑でした。ナイスコメント、竹下さん!(笑)


入団してからは、自分のキャリアに先行して役がついていったので、そのための稽古やら準備などが押し寄せたため、遊びには全く行けなくなった。だから今振り返ると、遊べてよかったなぁと思う・・・とのことでした。

1970年、いよいよ初舞台を踏んだ麻実さん。

この年は日本で初めて万国博覧会が大阪で開催された年。初舞台公演も万博記念ホールで上演されたのだそうです。

出演者数があまりに多かったため、1公演あたり数名が非番になる事態もあったとか。非番になった生徒は、客席から舞台を観ることが許されていたそうです。

「自分が今出演している舞台を、客席から客観的に観られるというのは、すごく刺激になりました」。

初舞台生の時も、自分が男役か娘役かということもあまり意識せず舞台に立っていたという麻実さん。背が高かったので中高(なかだか=ラインダンスなどで、背が高い者を中心にして、両端にいくにしたがって背の低い者が配列される並び方)で、真ん中には立っていたけれど、特にこれといった思いはなかったそうです。

けれど、ある日の公演中、舞台の奥から、中高の自分の横をかすめて舞台中央へ出て行った人に強烈な光が当った時、「なんだこの光!」と衝撃を受け、「どうせ苦労するのなら、あのいちばん素敵なライトに当ってみたい」と思ったのだそうです。ただ、その思いが、イコール=トップスターになりたい、という意識ではなかったとか。

そこから、当時の最年少新人公演主演記録を塗り替えるなど、注目を浴びるようになった麻実さん。ついに1975年、『ベルサイユのばら』で汀夏子さん演じるオスカルの相手役、アンドレ役に抜擢されます。


・・・と、ここまでお話がきたところで、竹下さんからの提案で、まさかの席替え(笑)。

これまでは上手側の椅子に麻実さん、下手側の椅子に竹下さんが座っていたのですが、入れ替わって上手=竹下さん、下手=麻実さんに。客席のどの方向からも麻実さんのお顔がよく見えるようにとの事で、竹下さんのこうしたきめ細やかな配慮、感服します。


当時、絶大な人気を誇っていた『ベルサイユのばら』について、何も知らなかった麻実さん。ファンの方から原作漫画を借りて読んだそうです。

ポスター撮りのためにアンドレの鬘を作りに行った美容院でお酒を薦められ、羽目をはずして飲み過ぎてしまい、翌日の撮影は二日酔いでのぞんだそうです(笑)。「自分でも気付かないプレッシャーを感じていたのかもしれません」。

お稽古の段階から、6学年上級生の汀さんが手取り足とり教えてくださって迎えた初日は、ひたすら無我夢中で演じたそうな。

『オスカルとアンドレ編』や『オスカル編』では、たいてい、最後の場面でアンドレがガラスの馬車に乗ってオスカルを迎えに来て、2人で天上の世界へ旅立っていく・・・という展開になりますよね。ここで、「オースカール!」と両手を広げて叫びながら、麻実さん@アンドレは「ああ、今日もやっとこれで終わる―!!」という解放感でいっぱいだったそうです。

「だから、この場面の写真はどれも良い顔してます(笑)」。


続いて、代表作のひとつ、『風と共に去りぬ』(1978年)のレット・バトラーについて。

ファンや下級生が綺麗に飾りつけてくれた化粧前で、綺麗なガウンを着て、バトラーの化粧をして髭をつけてみた麻実さん。鏡を見て、「イイ男だわ~~~~!!」と、ひとりでうっとりしていたそうです(笑)。

ここで、スターとなった麻実さんが大切にされていた事ととして、「とにかく自分が気持ち良いように。役を気持ち良く演じられるように、気持ち良く舞台に立てるようにしていた」というお話がありました。

麻実さんの場合は、スパンコールや羽根の多用はあまりお好みではなかったそうで、衣装はとにかく上質の生地を使い、スーツとスラックスの丈は全て細かく計算し尽くしていたそうです。

男役としての小道具―カフスやタイにも非常にこだわり、例えばある芝居で着用するタイは色々なお店を探し歩いた結果、老舗の呉服屋さんで手に入れた帯上げをリメイクしたこともあるそうです。

「質の良い生地は、ライトが当たった時にその良さがいちばん出る」そうで、いつも上質の生地であつらえられたスーツで舞台に出ていた麻実さん。裏方のおじさまたちに、「ターコ(麻実)、ええスーツ着てるなー!ええなー!」と羨ましがられていたそうです(笑)。


このバトラーは絶賛されて、ご自身が雪組トップスターとなった1984年にも再演され、再びバトラーを演じます。

実は、このバトラー役での退団を考えていたという麻実さん。しかしその矢先、麻実さんと組んで「ゴールデンカップル」と賞されていた相手役のトップ娘役・遥くららさんから退団を切りだされたのだそうです。

「(退団の意思を)ちゃんとモックに話さないとな~と思っていた時に、モックが『お話ししたいことがあります』と言うから、じゃあって場を設けたんですよ。で、こっちが『実はね、』と切り出そうとしたら、向こうから『次の公演で退団を考えています』と先に言われちゃって。もう、ちょっと待ってよ~って(笑)」。

そこで、自身の退団はいったん取り下げ、まずは遥さんを送り出して、雪組をいつも以上の状態にしてから退団しよう、と考え直したのだそうです。

遥さんのサヨナラ公演となった『風と共に去りぬ』再演。とにかく、遥さんの最高に美しく、綺麗な姿をお客様に見ていただいて、送りだしてあげたいという思いが強かった麻実さん。

いつも以上に気を張っていたこともあったのでしょう、ある日、銀橋をわたって花道へはけた直後、貧血を起こして動けなくなったことがありました。その時、裏方のおじさま(←2度目の登場)が、「ターコ、これ飲め!」と、気つけ薬にレミー・マルタン(←言うまでもなくブランデー)を持って駆けつけてくださり、事なきを得た・・・そうです(笑)。

ちなみに、そんな事になっているとは知らない遥さん@スカーレットは、その後のシーンで麻実さんと近づいた時、「ターコさん、良い匂いがします~☆」と喜んでいらっしゃったそうです(笑)。


遥さんを送り出した後、麻実さんご自身も翌年の春、『はばたけ黄金の翼よ』で退団。あらためて退団の意思を伝えた時、劇団側から、「桜の舞う美しい季節、心浮き立つ季節なのに、お客様に涙を流させるのは良くない」と言われたそうです。・・・なんかすごい理屈ですね・・・(遠い目)。

卒業後は、特に何も決めていなかったそうですが、現在は歌舞伎評論家として有名な渡辺保さん(当時、東宝の舞台プロデューサーをされていました)からの紹介を受けて『CHICAGO』に出演。「一度降りたレールに引き戻された」という表現をされていましたが、それだけの技量と魅力は、宝塚の舞台だけではもったいないと思わせるものがあったのですね。

退団後、10年間は外国人演出家との仕事が続いたことは、とても良かったと語る麻実さん。「向こう(外国)の方は私が宝塚の男役だったなんて事を知らない。だから、ゼロから築き上げることができた」。

1995年、松竹100年の記念公演『ハムレット』で宝塚以来初めての男役を演じた麻実さん。その時、渡辺保さんとこのような会話を交わしたのだそうです。

「私はね、すごく恵まれているの。ひとつ目の前にあるものを頑張ったら、またひとつ、自分のやりたいものが目の前に現れるの。そう言ったら、渡辺先生が、『そんなこと言える女優、他にいませんよ』って」。

良い意味で、すごい自信ですよね。自分が築き上げてきたもの、積み上げてきたものに裏打ちされた、揺るぎのない、清々しい自信。

最後は次回の公演の紹介と麻実さんからのご挨拶で終了。退場する時に軽く投げキッスをしてくださったのが、とってもカッコ良かった~!


* * * * *


順番が前後しますが、今回のお話で心に残った言葉の数々を、書き留めておきます。


「宝塚は、宝塚で誕生したからこそ100年続いたのだと思う。宝塚が、東京のここ日比谷で誕生したとしたら、ここまで続かなかったと思います」。


「やはりあの長閑な温泉町、劇場まで足を運んでくださるファンの皆さんは勿論、座付きのスタッフ、そして花のみちにつながるお店の方々、阪急沿線のお店の方々の支え、宝塚という街、地域が一体になって盛りたてて、応援してくださったからこその100年。」


「タカラジェンヌは(退団という)終わりがあるからこそ、一生懸命。女性の青春期、花でいえば、つぼみがほころんで花が咲いて、そしてその花がいちばん美しい状態。その(いちばん美しい時期の)花の一本一本が生徒。」


「人生でいちばん美しい姿をお客様に見ていただいて、自分のいちばん美しい瞬間をお客様の心に残していただいて、次の人生を歩んでいく。愛と夢の、非常にファンタジックな花園」。


「自分の中で蓄えたもの(=宝塚の男役としての経験)は邪魔だと感じた時もあった。けれど、ある人に言われたのが、青虫がさなぎになり、羽化する時、長い時間をかけてさなぎから出てきて、時間をかけて翅をお日様の光に当てて乾かして、そして美しい蝶となって飛び立つでしょ、って」。


「土台はやっぱり宝塚。そこからまた時間をかけて、段階を経て、色々な経験を積んでいく。経験を積んで、今を迎えて、そしてこれからに向かっていくのだと思います」。


今までの人生で、最も愛したタカラジェンヌの卒業が見え始めているこの時期だけに、これらの言葉は心に染みました。


* * * * *


それにしても、竹下さんの進行力には脱帽です!一応、手には小さなメモを持たれていたのですが、全く見ることもせず、絶妙なポイントで麻実さんにパスを投げて、当意即妙の切り返しでスムーズな進行。それでいて麻実さんの魅力から千代田区のお話まで、まんべんなくカバーしたトークショーを構成されていました。素晴らしい!の一言です。


麻実さんと竹下さんのおかげで、豊かで美しい時間を過ごすことができました。


★麻実れいさんおすすめ書籍情報(By日比谷図書文化館)★

双頭の鷲〈上〉 (新潮文庫)

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ギリシア悲劇〈2〉ソポクレス (ちくま文庫)

ギリシア悲劇〈2〉ソポクレス (ちくま文庫)

  • 作者: ソポクレス
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1986/01
  • メディア: 文庫

サラ・ベルナールの一生 (1970年)

サラ・ベルナールの一生 (1970年)

  • 作者: 本庄 桂輔
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1970
  • メディア: -

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宝塚歌劇100周年プレミアム切手帳 [宝塚歌劇]

4月1日より発売された、「宝塚歌劇100周年 記念切手」。

切手は購入したのですが(→その時の浮かれっぷりはコチラへ☆)、全国で6000部のみの限定販売という「宝塚歌劇100周年 プレミアム切手帳」もゲットしました!(→詳しくは公式サイトへ)


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かなりしっかりした純白の厚紙カバーに、ゴールドの文字。清潔感とゴージャスさが見事です。

前回東宝に行った時には完売していたので、もう諦めていたのですが・・・嬉しい!


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す・て・き~~~~~~っっ!!!ヾ(≧∇≦)ノ"キャー☆

そう!この、このヴィジュアルでしっかりした土台のものが欲しかったのですよ!チラシも良いのですが、どうしてもへにゃんとしてしまうので、壁に立てて飾れるこの様式のものがどうしても欲しかったのです。


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正面から~。

皆さんカッコ良すぎて、涙がにじんできます・・


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アップ~。

やっぱり、男役の黒燕尾は素晴らしい!


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さっそく、我が家のパワースポットに鎮座☆

手前に見えるのは、言わずと知れた蘭寿とむ卓上カレンダーと、「歌劇」4月号で明らかにされた蘭寿さん愛用の香水、「ジョーマローン イングリッシュ ペア―&フリージア」です。気づいたら買っていました(笑)。てへ☆


この黒燕尾のトップスターの写真を見るたびに、これまでの宝塚の歴史、男役の歴史を思い、ファンとして心が引き締まる思いがします。

 


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ランラン・フォーエバー [宝塚歌劇]

東京宝塚劇場にて、公演ごとに登場する限定デザート、今回の花組公演でも、もちろん登場しております。

その名も、


「ランラン・フォーエバー」。


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1930年代のモノクロ映画の世界観をイメージした、チョコレートプディングとホイップクリームに大人の香り漂うウィスキー風味のシロップゼリーをアイリッシュにして上に添え、そして“不滅の愛”を色鮮やかなオレンジコンフィで表現した公演デザートです。

※ウィスキー風味ですが、アルコールは含まれておりません。

税込410円

(公式サイトより)


* * * * *


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チョコレートムースは結構しっかりとしたお味。シロップゼリーが予想外に良いアクセントで、オレンジのコンフィも甘さとほろ苦さが絶妙。

東京宝塚劇場へお越しの際は、ぜひチェックしてみてください。


『ファントム』では、「ランランパリジェンヌ」(→こちらは賞味するチャンスなし)。

『復活』/『カノン』では、「ランラン・ラブ」(→詳しくはコチラへ)。

『サン=テグジュペリ』/『CONGA!!』では、「ランランジュペリ」(→詳しくはコチラへ)。

と、公演デザートのネーミングでも「蘭蘭コンビ」を全面に押し出してきた花組(というか東宝)。

昨年の公演は、「オーシャンズ・イレーズン」(@『オーシャンズ11』)、「パイとカラメルの詩(うた)」(@『愛と革命の詩』/『Mr.Swing!』)と、「ランラン」から離れましたが、最後の最後は、やっぱり「ランラン」しばりに回帰したのですね・・・。

デザートのネーミングが発表されるたびに「なんやねんそれ・・・orz」となっていたものの、最後の最後は筋を通した(?)東京宝塚劇場に、感慨深いものを感じました(←もはや何でも感無量)。

ランラン、フォーエバー・・・。


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これはまさに、ワタシのための雑誌(笑) ~「STAGE navi」発売!~ [宝塚歌劇]



コンセプトはジャニーズと宝塚!舞台中心の新雑誌登場!-MSN産経ニュース-

ジャニーズ系アイドルや宝塚歌劇の舞台をあますところなく紹介するユニークな新雑誌『STAGE navi』が22日、産経新聞出版から発売された。日本のエンターテインメント界の二大巨頭ともいえるジャニーズと宝塚。美しいグラビアとディープなインタビューで役者たちの本音に迫る本格ステージマガジンだ。

月刊『TVnavi』の姉妹誌で、第1号は、今年100周年を迎えた宝塚歌劇を32ページにわたって大特集。100周年記念イベントの模様や歴代スターたちのあゆみ、現在の星組トップスター、柚希礼音らのインタビューなど盛りだくさんの内容となっている。

表紙は、6月に東京・シアターオーブで上演される香取慎吾と山本耕史の「オーシャンズ11」。宝塚歌劇でも上演されたこの作品は、ラスベガスのカジノを舞台にしたミュージカルで、公演を前にした2人のインタビューも必見だ。

他にもこの春から夏にかけての舞台を控えた内野聖陽、藤木直人、堤真一、瑛太らをグラビアと記事で完全クローズアップ。藤ケ谷太輔などアイドルの舞台情報も充実している。


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香取君が『オーシャンズ11』のダニーかぁ。昨年たまたま、香取君と同じ日に花組東宝で蘭寿とむダニーを観劇したのですが、きっとこの為だったのでしょうね。

ムック本ということですから、季刊になるのかな?インタビューの顔ぶれを見ても、それほどジャニーズ&宝塚寄りとは思えませんけどね~。100周年特集という印象。

それに、1,000円はちょっとお高めかも…[あせあせ(飛び散る汗)]インタビューやグラビアなど、自分が「これ!」と思える内容でないと手が出ないな~。

購入された方、もう読まれた方がいらっしゃいましたら、ぜひご感想をお聞かせ下さいませ☆(←他力本願)


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花組東京公演、作品も役者も、どんどん成熟しています。この成熟を極めた時に…とつい考えてしまいますが、今は蘭寿とむはじめ花組生が全力で届けてくれる無限の愛と夢を、全力でむさぼりたいと思います。

トップ娘役・蘭乃はなが喉を痛めたか声を潰したかしたようで、高い声を出すことが出来ず、辛そうです。いちばん辛いのはご本人でしょうから、とにかく状態が少しでも回復することを祈っています。

そうそう、先日、久しぶりに貸切公演を観劇しました。JCBカードの貸切だったのですが、蘭寿さんがショーの中詰のフィニッシュで、


「オーレ!JCB!![ぴかぴか(新しい)] 


と、超絶素敵なドヤ顔で鮮烈にキメていたのが、目眩のするカッコ良さでした!!

「JCB」という言葉が、あんな熱くてオトコマエで身も心もシビレるような響きだったなんて、知らなかった…!(*ノ∀ノ)イヤン☆

…と、終演後はキャトレにて、JCBカードを使ってお買い物しまくってしまいました。か、簡単に乗せられ過ぎだぞ私!(笑)


…以上、とりとめがないにも程がある近況報告でした…。


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「宝塚GRAPH 蘭寿とむサヨナラ特集」 2014年5月号 [宝塚歌劇]

 

 



ついに出てしまいました…。

まだ東京公演が始まったばかり…と思っていたのですが、気付けば日程の3分の1は過ぎているし、いよいよその日が近づいていると、あらためて突きつけられた思いです。

一応、保存用と精読用に2冊購入しましたが…ちょっとページを開くだけで「ぶわあっ(´;ω;`)」となりそうなので、きちんと読むのは、もう少ししてからにしようと思います…。


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